館山の中2自殺:公正にいじめ再調査を 生徒の父親、教育長に要請書 /千葉
毎日新聞 2012年9月21日(金)12時10分配信
4年前、館山市内の中学2年の男子生徒が自宅で自殺した問題で、男子生徒の父親は20日夕、同市教委の出山裕之教育長と面会し、公正な第三者の視点で、自殺原因と背景の再調査を求める要請書を提出した。要請に対する回答は別途、教育委員会で協議し、今月中にも教育委員長名で回答するという。
父親らによると、男子生徒は母親が外国籍であることなどから小学校時代からいじめを受けた。隣の学区の中学に進学後も、いじめは続き、08年9月、「もうこの世の中につかれました」などと遺書に残し、命を絶った。
その後、自殺の原因と背景について調査した中学校は「『からかい』などいじめにつながる事実はあったが、直接、死に結びつく要因はわからなかった」と結論付け、市教委も追認していた。
要請書で父親は(1)自殺が「いじめ」と結びつかないと判断した理由(2)小学校時代のいじめ状況の調査(3)自殺の半年後の中学教頭の市教委への異動はいじめの実態隠しの疑いがあり、公正な第三者の視点での再調査−−の3項目を求めた。
面会後、父親は「いじめの犯人捜しや教職員の処分を求めるものではない。誠実に対応してほしい」と話した。【中島章隆】
9月21日朝刊