<大津いじめ自殺>市議会ネット中傷に措置求める意見書可決

<大津いじめ自殺>市議会ネット中傷に措置求める意見書可決
毎日新聞 2012年9月24日(月)20時50分配信

 大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒が自殺した問題で、インターネットの掲示板などで無関係の市民を含む複数の人物が中傷されたことを受け、大津市議会は24日、ネット上の書き込みから人権を守るための措置を国に求める意見書を全会一致で可決した。

 問題が大きく報道された7月以降、ネット上では、いじめたとされる同級生の実名や、その家族と間違われた女性らに対する非難の書き込みが相次いだ。

 意見書は「一度情報が発信されれば被害は回復困難」と指摘し、ネット利用の規範づくりや被害者相談窓口の充実、警察などの機能強化を求めている。

 この問題に関連し、教育長室に侵入した私立大の男子学生(19)=殺人未遂容疑で逮捕、鑑定留置中=にハンマーで殴られ、頭蓋底(ずがいてい)骨折や右眼球打撲など全治3週間のけがをした沢村憲次・市教育長(65)が同日、市議会本会議に出席し、約1カ月半ぶりに公務に復帰した。

 4日の退院報告後、初めて公の場に姿を見せた沢村教育長は議場に約1時間座り、採決を見守った。当面は時間を短縮して勤務する。市教委職員への訓示などは行わなかった。【千葉紀和】

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