いじめ 新たに105件 滋賀県の公立学校 4〜8月 総数は昨年度越え

いじめ 新たに105件 滋賀県の公立学校 4〜8月 総数は昨年度越え
京都新聞 2012年10月15日(月)22時49分配信

 滋賀県教委は15日、大津市の中学2年の男子生徒の自殺問題を受け県内の公立学校でいじめ件数を再点検した結果、今年4月から8月までの間で、新たに105件のいじめが見つかったと発表した。教師がいじめを認識しながら報告しなかった例もあったという。
 公立の小中高校と特別支援学校のいじめ件数は県教委が随時、各市町教委から報告を受け把握しているが、大津市の問題を受け7月下旬、市町教委に再点検を要請していた。
 今年4月から要請までに把握していたいじめ件数は118件。各学校が子どもへの再度の聞き取りや、過去の資料の再検討をした結果、「いじめの疑い」「暴力行為」などとしていた事例から、新たに105件をいじめと認定した。8月末時点のいじめ件数は計223件となり、昨年度1年間の219件を超えた。
 県教委によると、いじめを見逃していた原因には、担任教師がいじめを認識しながら報告せず問題を抱え込んでいたケースや、「暴力」など別事案と見たり、「遊び」の延長で起き、発見しにくい例などがあったという。
 この日、大津合同庁舎で、いじめ問題の「緊急対策会議」が開かれ、各市町教委の担当者らが課題や対応策を話し合った。県教委学校教育課の平井敏孝主席参事は「県内全体で十分でない点があった。今後も見直す姿勢を持ち続け、教師のいじめへの認識を高めていってほしい」と述べた。

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