給与半額、上納指示か 専門学校幹部 ミャンマー人職員に 川越
産経新聞 2012年10月26日(金)7時55分配信
海外から留学生を受け入れている国際情報経済専門学校(埼玉県川越市)の男性幹部職員が、ミャンマー人の女性職員(28)に給与の半額を「上納」させていた疑いが浮上し、同校を運営する学校法人山口学院(毛呂山町)が調査を始めたことが25日、関係者への取材で分かった。「上納」は5年7カ月にわたり、計655万円に上るとみられる。学院側は26日にも代理人弁護士を通じ幹部職員から事情を聴く方針。
関係者によると、女性は平成18年7月、同校日本語本科事務局で翻訳事務などを担当する常勤職員として働き始めた。給与は月額20万円という契約だったが、同9月に幹部職員に呼び出され、「午前中だけの勤務でいいので給料の半分の10万円は私に戻しなさい」と指示されたとされる。このため、女性は今年4月までの5年7カ月間、1日8時間のフルタイム勤務として支給された給与から毎月9万〜10万円を幹部職員に直接手渡していたという。
女性は産経新聞の取材に「断るとクビと暗示され、上納しなければ就労の在留資格を失う恐怖感があった。幹部職員の指示に従わざるを得なかった」と証言。
女性の代理人弁護士は「女性の働く権利が侵害された」などとして不法行為が成立するとしている。
山口学院は「非常に重大な内容。弁護士と相談しながら調査中」としている。