遺族と生徒へ聞き取り開始 大津いじめ第三者委

遺族と生徒へ聞き取り開始 大津いじめ第三者委
京都新聞 2012年10月28日(日)23時29分配信

 大津市で昨年10月、中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、いじめの事実解明を進める第三者調査委員会の第7回会合が28日、市役所であった。10月下旬から同じ中学校の在校生や男子生徒の遺族からの聞き取りが始まったことが報告された。
 遺族からの聞き取りはこの日が1回目で、生徒が亡くなる前の家庭の様子などを聞いた。今後も継続する方針。在校生は22人を予定しているが、了解を得られた生徒から面談しており、全員に聞くめどは立っていない。
 会合後、記者会見した横山巌委員長は「生徒からは率直に話してもらっている。内容はデリケートなので控える」と述べた。また年内を目標にしている報告書の取りまとめ時期については「聞き取りが長引けば延ばす可能性もゼロではない」と話した。
 一方、委員の尾木直樹法政大教授は、事実経過を説明するために市教委が提出した資料について「消されたら困るというところが黒塗りになっていて、非常に不愉快。私から見れば隠蔽(いんぺい)で、委員会に対して失礼」と厳しく批判した。
 このほか、調査の参考にするために実施する勉強会の日程も決めた。11月9日に精神科医の斎藤環氏、18日に花園大の津崎哲郎特任教授と大阪市立大の森田洋司名誉教授を招き、いじめや児童福祉をテーマに話を聞く。

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