堀越学園・解散命令へ:理事長変更決定 法廷闘争、激化か 王氏「再建に注力」/大島氏「法的手段」 /群馬
毎日新聞 2012年11月2日(金)11時21分配信
学校法人堀越学園(高崎市)の経営権を巡り、対立している二つの理事会について1日、前橋地方法務局と前橋地裁高崎支部がそれぞれ、堀越哲二元理事長の理事グループが選任した王豊理事長を「法的に正当」との判断を示した。対外的な代表が代わり、同学園問題は新たな局面を迎えた。
王氏は「正当な理事会と認められたので、今後は学園再建に力を注げる」と述べ、「前理事長」となった大島氏は「地位保全が認められた理事でもない王氏が理事長に変更登記されるのはあり得ないこと。現理事は承認しておらず違法で、早急に法的手段をとる」とのコメントを発表。双方に歩み寄る気配はなく、法廷での争いはさらに過熱するとみられる。教員は「理事たちが争っている場合ではないはず。学生の卒業や転学をどう進めていくか、そちらに力を注いでほしい」と戸惑いの表情で語った。
堀越氏らは今年1月の理事会で解任されたが、5月に前橋地裁高崎支部が地位保全を認める仮処分決定を出し、東京高裁は9月に不服とする学園の抗告を棄却している。
王氏への理事長変更の登記申請は7月に受理された。仮処分決定で有効とされた理事による理事会で、王理事長を選任したとの書類が添付された。その後数回、取り下げと再申請を行い、登記は最後の申請があった9月3日付。大島氏は8月19日に解任され、王氏が就任したとしている。
登記実行を阻止するための「王豊氏が理事長の地位にないことの確認を求める仮処分」も1日、同支部が却下した。【増田勝彦】
11月2日朝刊