猛暑で中学部活、脳梗塞に…女子生徒が損賠提訴
読売新聞 2013年5月31日(金)20時22分配信
大阪府東大阪市立中学校でバドミントンの部活動中、脳梗塞を発症して左半身にまひが残ったのは、学校側が予防対策を怠ったのが原因として、卒業生で現在、高校に通う女子生徒(15)が、31日、同市に約5600万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。
女子生徒側は「熱中症になっていたとみられ、学校側は、激しい運動を控えさせたり、十分な水分や休憩をとらせたりしなかった」としている。
訴状によると、2010年8月30日、当時、中学1年生だった女子生徒は、午前11時過ぎに体育館で練習を始め、午後1時頃、頭痛を覚え、左手に力が入らず、目の焦点も合わなくなった。病院で右中大脳動脈塞栓症と診断され、現在も左手の握力低下や震えなどの後遺症があるという。
女子生徒側は、当日の最高気温は33度前後で、脳梗塞は、熱中症による脱水症状が原因だった可能性が高い、と主張している。
提訴後の記者会見で、女子生徒の父親(40)は「学校には中1の体力を考慮してほしかった。同じような事故を起こさないように求めたい」と話した。
同市教育委員会は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。