<館山中2自殺>父親が会見 記名式アンケート実施を批判

<館山中2自殺>父親が会見 記名式アンケート実施を批判
毎日新聞 2012年11月6日(火)20時7分配信

 千葉県館山市で08年に起きた中2男子生徒の自殺の背景にいじめがあったかを調べるため、同市教育委員会が再アンケートを実施している問題で、男子生徒の父親が6日、初めて記者会見した。父親は、「実態を書きにくい」として中止を求めた記名式アンケートを市教委が強行したことを批判する一方、「回答者に重圧をかけるやり方は認めがたいが、調査は始まっており、可能な限り知っていることを書いてほしい」と同級生らに訴えた。

 再アンケートは自殺直後に行ったアンケート原本を後任校長が廃棄したため実施される。市教委は無記名回答も認める方針だが、当時の在校生ら保護者宛てに送付された回答用紙には1枚ずつ文書番号が記され、回答者の特定が可能。父親は「これで息子に何があったのかを知り、再発防止も図れるのだろうか」と不満を示した。

 また、市教委は4年前のアンケート後、「自殺との関係は分からなかったが、からかいなどいじめにつながる事実はあった」と遺族に説明していたが、再アンケートに同封した依頼文で「(4年前は)いじめに関する記述はありませんでした」と記した。この点について、父親は「保護者や子供をだますやり方は許せない」と市教委を批判した。【中島章隆】

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