横浜市教委:通知表事前確認中止 現場に混乱、違和感 各校の対応分かれる /神奈川

横浜市教委:通知表事前確認中止 現場に混乱、違和感 各校の対応分かれる /神奈川
毎日新聞 2012年11月6日(火)11時33分配信

 横浜市教委が市立小中学校に児童・生徒や保護者による通知表の事前確認を求めていた問題で、市教委は一転して撤回を決めた。「学校の責任放棄」などの批判に、「保護者や生徒に責任を押しつけるつもりはなかった」と釈明。事前確認で928件のミスが判明したが、学校側の点検が甘くなった結果との指摘もある。従わなかった学校も多く、市教委の誤記載防止対策は教育現場に大きな混乱だけを残した。【松倉佑輔、山下俊輔、山田麻未】
 市教委事務局によると、今回の通知は市教育委員が知らないままに進められた。10月31日に臨時の教育委員会連絡会が開かれ、事前確認への批判が噴出。この場で、今後の取りやめを決定した。
 各校長に6日以降、山田巧・市教育長が説明する。市教委は、保護者と教諭の面談の際の情報交換は続けていくといい、誤記載防止については各校それぞれの実態を個別に把握して対策を進める。
 市教委事務局は7月、各校長に事前確認を要請する通知を出した。しかし、各校の対応はさまざまだった。
 市教委が今回まとめた調査によると、全小中学校492校のうち事前確認を実施したのは415校。確認相手は▽保護者のみ17校▽児童・生徒のみ201校▽その両方197校−−だった。確認方法は各校に任されていたため、口頭で確認するだけのところもあれば、通知表のコピーを渡すところもあった。
 一切行わなかった学校は16%の77校。「保護者の理解が得られない」「学校がやるべきもの」との理由も挙げられ、ある教諭は「(保護者の)誤解を生みやすい。何のための通知表か。学校で責任をもってやるべきだ」と違和感を口にした。
 事前確認により、成績や出席日数について187校で計928件のミスが見つかった。誤記載防止に効果があったとの見方もできるが、10月に発覚した19校95人の誤記載のうち6校55件は、事前確認をしていたにもかかわらず、配布後にミスが発覚した。
 5日の市議会では、児童・生徒らが事前確認することで、学校側の確認がよりずさんになったのではとの指摘もあった。山田教育長は「928件ものミスはじくじたる思い。緩みがあると言われればそうかもしれない」と答弁した。
 一方、保護者に事前確認してもらった際、通知表の内容について詳細な説明を求められたケースが56校で264件あった。市教委は詳細を未把握とするが、ある中学校校長によると「子どもは頑張っているのにどうしてこういう成績なのか」「『3』だが『4』になるにはどのように頑張ればいいのか」などと言われたという。
11月6日朝刊

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