遺族、元園長らと和解 天童・乳児死亡訴訟
山形新聞 2014年2月25日(火)7時26分配信
天童市の認可外保育施設「みんなのベビーホーム」(閉園)で2007年11月、当時生後4カ月の悠妃ちゃんが死亡し、遺族が元園長と同市などを相手に慰謝料など約4600万円を求めた訴訟は24日、山形地裁で遺族と元園長、保育士2人との和解が成立した。一方、判決を求めて審理を分離した県、天童市について、原告側は同日、訴訟取り下げの意向を地裁に伝えた。県、天童市が合意すれば訴訟は終結する。
和解は被告の元園長ら3人が遺族に総額1千万円の解決金を支払う内容。元園長は800万円で、このうち500万円は同園が加入していた保険で充当する。保育士2人はそれぞれ100万円を支払う。元園長はこの日、地裁で遺族と会い「大変申し訳ない。悠妃ちゃんが亡くなったことを忘れた日はない」と謝罪したという。
和解成立後、原告で悠妃ちゃんの母後藤春香さん(31)と祖父健さん(63)祖母澄子さん(55)が代理人とともに記者会見し、春香さんは「謝罪の言葉をもらい少し心が和らいだ。天国の娘にやっと終わったと報告したい」と語り、「だれかを憎んで生きるのは苦しかった」と提訴からの6年間を振り返った。一方、死亡経緯については判然としないままで、「もやもやした部分はまだある」と胸中を明かした。
澄子さんは「やっと孫にいい報告ができる」と涙を流した。原告側は県と天童市への訴えを取り下げたが、健さんは「過去に行政から指導を受けた施設だと知っていれば孫を預けなかった」と複雑な心境を語った。
代理人を通じ、元園長は「多くの方にご心配をお掛けし、深くおわびします。今後とも悠妃ちゃんのご冥福を祈っています」とコメントした。
元園長と保育士2人は07年11月2日、乳児室の布団で悠妃ちゃんをうつぶせ寝のまま放置し、死亡させたとして提訴された。