県内で目立つ二日酔い摘発 寝ても抜けぬ花見酒
山形新聞 2014年4月20日(日)14時46分配信
花見シーズンを迎え、県内でも飲酒の機会が増えている。県警は毎年この時期に酒気帯び運転、酒酔い運転の取り締まりを強化。今年は昨年に比べ、摘発者数は大幅に減少しているものの、飲酒した翌朝に二日酔い状態で摘発されるケースが目立っており、注意を呼び掛けている。専門家は「寝たから大丈夫という認識は間違い。睡眠中はアルコールの分解はむしろ進まない」と指摘している。
県警交通指導課によると啓発効果などもあり、今年1月から今月17日までの飲酒運転による摘発者数は85人(速報値)で、前年同期比では48人減となっている。3月末までの統計では70人(前年同期比34人減)で、時間別では、午前0〜6時が全体の4割以上で最も多い。次いで午前6時〜正午が3割以上を占め、この時間帯のほとんどが二日酔い状態での摘発だ。
東根市で12日午前、車内で仮眠後、酒気帯び運転容疑で摘発された小学校教諭も二日酔い状態だったとみられる。同僚と飲酒後に車内で眠り、約9時間たってから運転したものの、呼気からは基準値以上のアルコールが検出された。この教諭は、酒が抜けたと判断したという。
「眠っても体内のアルコールは分解されない。ハンドルを握るまで、十分な時間を空けることが重要」。日本アルコール・薬物医学会評議員で、大阪大医学部の松本博志教授は、飲酒後睡眠を取れば酒が抜けるという誤った認識を持っている人が多いと指摘する。
体調や体重などで状況は異なるが、平均的に1時間で分解できるアルコールは4グラム程度。500ミリリットルのビールには約20グラム含まれているため、単純に酒が抜けるまで5時間は必要だ。摂取量が増えたり、強い酒を飲んだ場合はさらに時間がかかる。ただ、睡眠時は代謝が落ちるため、アルコールの分解が起きている状態よりも進まなくなるという。
「飲酒した翌朝、酒が抜けたと思うのは勘違いの場合が多い。酔った状態がなくなったか、慣れただけ」と松本教授。しかし飲酒後に睡眠を取らなければ、寝不足により事故を起こすリスクは跳ね上がるという。松本教授は「寝る時間も考慮すれば、酒を飲み終えてから12時間はハンドルを握らないことが理想。運転する人は車社会に合わせた酒の飲み方を考える必要がある」としている。