大和幼稚園プール事故 「安全管理が不十分」遺族が提訴へ

大和幼稚園プール事故 「安全管理が不十分」遺族が提訴へ
カナロコ by 神奈川新聞 2014年6月19日 7時3分配信

 大和市の私立大和幼稚園の屋内プールで2011年7月、水遊び中の男児=当時(3)=が溺死した事故で、安全管理体制が不十分だったとして、遺族は18日、園を運営する学校法人西山学園と当時の園長や担任教諭ら計4人に約7300万円の損害賠償を求める訴えを横浜地裁に起こす方針を明らかにした。
 訴えによると、当時の園長は教諭らに対し、安全管理教育や訓練を十分に行わず、事故時の緊急措置などを記した国策定の指針に基づく安全マニュアルも作成しなかったと主張。担任教諭や同僚の教諭は、プール内全体に目を配る注意義務を怠り、これらの過失により、溺れた男児を死亡させた、としている。
 また学園には、園児29人に対し経験の浅い新任教諭ら2人に監視役を任せるなどした安全配慮義務違反があるとしている。
 遺族側によると、これまで園側は事故の責任を否定。男児の父伊礼康弘さん(39)は「刑事裁判ではまだ明らかになっていない管理体制や事故後の対応などについて真相を究明し、二度と同じような事故が起きないよう再発防止につなげたい。息子の命を無駄にしたくない」と話している。
 事故は11年7月11日に発生。13年8月に事故当時の担任教諭と園長が業務上過失致死罪で在宅起訴され、元担任教諭は今年3月、罰金50万円の有罪判決を受け、確定している。元園長の公判は始まっていない。

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