不起訴の教諭懲戒免職 飲酒運転「信用を失墜」 秋田県教委
産経新聞 2014年11月6日 11時18分配信
秋田県教委は、ホテルの駐車場で飲酒運転したとして道交法違反(酒酔い運転)の疑いで現行犯逮捕された県立秋田南高の高橋政晶教諭(51)を懲戒免職処分にした。秋田地検は「現場の駐車場は道交法上の道路とは認めがたい」と高橋教諭を不起訴としているが、県教委は「刑事処分の対象でなくとも公務員の信用失墜行為に当たる」としている。
県教委によると、高橋教諭は7月4日、大館市で開かれたPTAの会合後、酒に酔って宿泊先のホテル駐車場で乗用車を運転し、車5台やフェンスに衝突した。「泥酔していて覚えていない。反省している」と話したという。管理監督責任を問い、佐藤健公校長を訓告とした。
秋田県警・大館署によると、現場は大館市長倉付近にあるホテル敷地内の駐車場。乗用車は駐車場内に進入した直後に暴走。駐車中の車両4-5台と衝突や接触し、最終的には金属製のフェンスに突っ込んでようやく停止した。
通報を受けて駆けつけた同署員が暴走したクルマを運転していた男に事情を聞こうとしたところ、男が泥酔状態であることが判明したため、道路交通法違反(酒酔い運転)の現行犯で逮捕している。
秋田県立秋田南高教諭の高橋政晶容疑者(50)が道交法違反(酒酔い運転)容疑で逮捕された事件で、運転の直前まで同校PTA副会長2人が一緒に飲食していたことが分かった。車を運転すると知っていて酒を勧めた場合、道交法違反(飲酒運転幇助)に問われる可能性があり、2人は県警から事情を聴かれた。
大館署によると、高橋容疑者は4日午後10時50分ごろ、同県大館市長倉のホテルの駐車場で酒に酔った状態で車を運転し、駐車車両数台にぶつかった後、フェンスに衝突。通報で駆け付けた警察官に現行犯逮捕された。
県教委や秋田南高によると、高橋容疑者は4、5の両日に同市で開かれた東北地区高等学校PTA連合会の大会に参加するため、自家用車で訪れ、4日午後3時半ごろ、このホテルにチェックイン。午後5時から7時まで近くの別のホテルで開かれた「情報交換会」と称する懇親会で飲食していた。
懇親会には東北6県の高校PTA関係者約600人が参加。米田進教育長や平川祐作生涯学習課長らも招かれていた。
その後、高橋容疑者と秋田南高PTA副会長2人が近くの居酒屋で二次会を行った。高橋容疑者はビールや日本酒を飲んだという。3人は午後10時ごろ、徒歩で宿泊先のホテルに戻ったという。
西村充司副校長は「ホテルに戻った後、高橋容疑者が車を運転するとは誰も想像できなかったはずだ」と話している。大館署は高橋容疑者の飲酒状況について引き続き捜査している。