大阪桐蔭前校長ら2人を「裏報酬」着服で告発
読売新聞 2015年4月9日(木)10時29分配信
大阪桐蔭中学・高校(大阪府大東市)の裏金問題で、運営する学校法人・大阪産業大の教職員組合は9日、総額5億円超とされる裏金のうち、「裏報酬」として1710万円を着服したとして、前校長(74)ら2人について、業務上横領容疑の告発状を大阪地検特捜部に提出した。
組合は告発対象外の裏金についても「捜査で真相解明と厳正な処分を求める」としている。
もう1人の告発対象者は、経理を取り仕切っていた前事務長(50)(現・校長付)。
告発状では、2人は共謀し、前校長が校長を退任して教育相談役に就いた2013年4月から14年10月にかけて、学校法人会計とは別の隠し口座から、前校長の個人口座に1200万円、前校長の娘名義の口座に510万円をそれぞれ送金し、横領した、としている。
学校法人が設置した第三者委員会の調査結果(3月25日公表)では、保護者から集められた模擬試験の受験料を簿外の2口座で管理。この受験料のプール金から、模試を主催する予備校などへの支払い分を除いた額の一部が別の簿外口座に移され、そこから、前校長と娘の口座に送金されていた。簿外口座の通帳と印鑑は前事務長が管理していた。
裏金問題 大阪桐蔭前校長らを告発 教職員組合、業務上横領罪で
産経新聞 2015年4月9日(木)15時1分配信
大阪桐蔭中学・高校(大阪府大東市)の5億円超に上る裏金問題で、学校の簿外口座で管理されていた裏金計約1700万円を前校長とその娘に振り込んだとして、同校を運営する学校法人大阪産業大の教職員組合は9日、前校長(74)と前事務長(50)に対する業務上横領罪での告発状を大阪地検特捜部に提出した。
提出後の会見で、教職員組合の高神信一執行委員長は「学校法人の理事には前校長の息のかかったメンバーが名を連ねており、自浄能力が欠如している」と強調。「検察の力を借りて、真相が明らかになるよう期待している」と話した。
告発状によると、前校長らは平成25年4月〜昨年10月、予備校模擬試験の受験関連費を原資とする簿外口座の裏金計約1700万円を前校長とその娘の口座に振り込んだとされる。前校長らは問題発覚後の昨年11月までに、受け取った現金を全額返済した。
裏金問題の発覚を受け、学校法人が設置した弁護士らによる第三者委員会は先月25日、調査報告書を公表。今回告発された2人について「業務上横領罪が成立するというべきで、学校法人は告訴を検討すべきだ」と指摘していた。