「すごい汗」女子大生の濡れた二の腕にオチた物理教師 卒業生と岩盤浴デート…懲戒免職で法廷闘争
産経新聞 2016.5.9 11:00更新
先生に恋をする。女子高ではそんな背伸びの恋愛も青春の1ページだ。卒業後に結婚に至る少女漫画のようなケースも実際にある。だが、この男性教諭の場合、そんな甘い妄想にとらわれて倫理観を見失ってしまったようだ。京都の私立女子高を卒業した女子大生と飲酒デートを重ね、体に触るなどのセクハラ行為をしたとして、定年間近だった同校の男性教諭が懲戒免職処分を受けた。元教諭は男女の個人的な交際を理由にした処分は無効だと猛反発。未払い分の給与の支払いなどを求めて提訴した。1審京都地裁での請求棄却を経て迎えた4月の大阪高裁判決。「自由恋愛」の主張はどう判断されたのか。
人気の物理教師
元教諭はこの女子高で30年以上にわたり、物理を教えていた。教務部長やクラス担任を歴任し、科学クラブやワンダーフォーゲル部の顧問も務めた。
元教諭をよく知る同校の卒業生は「教え方が上手で、私が物理を好きになったのは先生のおかげ」と話す。優しく教育熱心で、人気の先生だったようだ。
妻子もあり、平成27年3月には定年退職を迎える予定だった。順風満帆にみえた教師生活。だが定年まで1年数カ月を残し、元教諭は「学校の体面を汚した」として職を追われることになる。
未成年と飲酒デート
大阪高裁の判決によると、始まりは25年の夏、大学生になったばかりの卒業生が元教諭に送ったメールだった。
「夏休みに学校に行きたい」
詳しい経緯は不明だが、そう言って元教諭が学校に来ているかを尋ねたという。メールを受け取った元教諭は学校ではなく外で会うことを提案。2人は8月上旬、京都・祇園のしゃぶしゃぶ店で夕食をともにした。
食事をしながら、思い出話や近況報告に花を咲かせるだけならば問題はなかっただろう。だが元教諭は未成年と知りながら女子大生に飲酒を勧め、日本酒を飲ませたのだ。さらに2次会としてホテルのバーでグラスを重ねた後、デートスポットとして有名な鴨川べりを2人で歩いた。
慣れない酒に酔ったのか、女子大生が段差で転びそうになった。元教諭は慌てて手を差し伸べた。
「しんどい状態になることもあるけど、何とかがんばって大学に行っています。私えらいでしょ?」
その言葉に、元教諭は女子大生の頭をそっとなでた。
「えらいね、えらいね」
この日、女子大生は午前0時ごろ帰宅した。
「お母さんには内緒」
翌日、元教諭は「プラネタリウムに行こう」とメールを送った。女子大生が応じ、8月下旬、2人は大阪市立科学館に出かけた。
「疲れてるから、眠ってしまったら起こしてね」
そう言って元教諭は隣に座る女子大生の手を触り、頭上の�狎蔚��瓩鮓�上げた。この日、女子大生の帰宅は午後10時だった。
「次は午前7時半くらいでも大丈夫ですか?」
2回目の「デート」の翌日、元教諭は3回目の誘いをかけた。
「海水浴に行きたい」
「天気が悪ければプールと岩盤浴に行きたい」
「水着買った?」
元教諭のメールの文面からは、はしゃいでいる様子がうかがえる。だが相手は20歳にも満たない大学生だ。ひるがえって元教諭は女子大生の親ほどの年齢で妻子持ちの身。さすがに罪悪感があったのか、「お母さんが心配するかもしれないから、誰と行くかは内緒にしてはどうか」と�猗詭�の関係�瓩魍稜Г垢襪海箸睨困譴覆�った。
水着姿を何枚も撮影
3回目のデートで元教諭は女子大生をスーパー銭湯に連れて行き、オープンスペースで一緒に岩盤浴を利用した。元教諭が2人の間の衝立を取り除くと、女子大生が「すごい汗」と言って、腕を見せてきたという。元教諭は指先で、その濡れた二の腕に触れた。
岩盤浴後はまたプラネタリウムを鑑賞し、兵庫県の須磨海浜公園で海水浴をした。元教諭は水着姿の女子大生をカメラで何枚も撮影し、ほどけかかった水着のひもを直すなど、きわどい行為にも及んだという。2人は8〜9月、計5回のデートを重ねた。
だがこの関係に突如終わりが訪れる。
「山で星空を眺めながらゆっくり酒を飲むのがすてきだ。一緒に行きたい」と�爐�泊まりデート�瓩鮗┷兇垢襪�のようなメールを受け取った女子大生が告発に及んだのだ。
突然の告発に元教諭は…
同年10月、女子大生は母校を訪ね、養護教諭に被害を訴え出た。
「誘われて食事や海に行ったが、体のいろいろな部分を触られた。楽しいふりをしていたが、本当は嫌だった」
驚いた養護教諭はすぐに校長に報告。女子大生は校長に「恩師として尊敬していた先生の違う面を見てショックを受けた」と語り、「また触られたら自分がもたないと思って、あえて喜んでいるようなメールを送ったりした」と打ち明けたという。
セクハラや性暴力の場面では、それ以上不快な行為をされることを防ぎ、自分の身を守るために、相手に迎合的な態度を取るケースがある。教師と元生徒という関係もあり、断固たる態度で断ることが難しかったのかもしれない。
元教諭は即刻、校内のセクハラ委員会にかけられた。元教諭の弁解はこうだ。
(1)未成年の女子大生に飲酒を勧め、2人で岩盤浴や海に出かけたのは不適切で、弁明の余地はない
(2)ほとんどの場面が女子大生のリクエストに応えたものだと認識している
(3)「話を聞いてもらってうれしい」「楽しい」「誘ってほしい」という言葉を信じていた
(4)(デートが毎回深夜まで及んだのは)早く帰宅させなくてはという思いと、話を聞いてあげなければという思いで葛藤(かっとう)があった
元教諭は校長に反省の意を示し、「生徒たちのことを思うと夜も眠れない。テスト直前に自分がいなくなり、困っている顔が浮かぶ」として、定年まで勤めさせてほしいと訴えた。
だが、同校は元教諭を懲戒免職処分とし、退職金を一部支給(約690万円)とした。本来、元教諭は約2700万円の退職金と、定年までの月額約60万円の給与、年間200万円以上のボーナスを手にするはずだったという。
司法は「極めて不適切」
処分を不服とした元教諭は訴訟に打って出たが、1審京都地裁は請求を棄却した。元教諭が控訴し、今年4月、大阪高裁で判決があった。
元教諭は「一個人としての男女の交際を理由に懲戒処分することは幸福追求権の侵害だ」と主張したが、高裁判決は「2人の関係は双方の自由な意思に基づく交際とはいえない」と、元教諭側の�牋貶�通行�瓩世辰燭隼愿Α�身体的な接触もあったとして「性的な関心、意図に基づくもので、教職員として極めて不適切だった」と認定した。
判決によると、女子大生は昨年、医師から心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されたという。
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