<ウィッツ高>元監査役を起訴 就学支援金詐欺認める

<ウィッツ高>元監査役を起訴 就学支援金詐欺認める
毎日新聞 2016年10月4日 21時20分配信

 三重県伊賀市のウィッツ青山学園高校を巡る就学支援金詐欺事件で、東京地検特捜部は4日、同高の運営会社の元監査役で、東京にあった広域通信制サポート校「四谷LETSキャンパス」(廃止)の実質的経営者、馬場正彦容疑者(56)を詐欺罪で起訴した。関係者によると、馬場被告は「高校既卒者が就学支援金をもらえないことは知っていた」と起訴内容を認めているという。

 起訴状などによると、馬場被告は同キャンパス関係者らと共謀。2015年1月、三重県私学課を通じ、高卒者や就学実態がない生徒など受給資格がない14人分の就学支援金計約251万円を国からだまし取ったとされる。共謀したとされる関係者のうち、キャンパス運営会社の元代表取締役と元取締役の2人は、同日付で起訴猶予処分とした。

 特捜部は昨年12月、生徒3人が支援金を不正受給した疑いで関係先を家宅捜索。事件を受けて同高は生徒募集を中止した。教育特区の認定を受けて学校設置を認可した伊賀市は、新たな運営主体で学校を存続させる方針。同高運営会社の親会社「東理ホールディングス」はだまし取った金額を弁済する予定という。【飯田憲、平塚雄太】

<ウィッツ高事件>自治体の指導行き届かず
毎日新聞 2016年10月4日 21時21分配信

 ウィッツ青山学園高校を舞台にした就学支援金詐欺事件では、通信制サポート校職員によるテストの代筆など教育現場とは思えない実態が次々と明らかになった。背景には、サポート校に自治体の指導が行き届かない構造的な問題がある。

 広域通信制高校は3都道府県以上から生徒を集めている。2002年の規制緩和で、国の構造改革特区制度を利用した株式会社立の学校が増えた。日常的な添削や面接指導などは、塾などの民間機関がサポート校として対応している。

 だが、問題になった同高四谷キャンパスには教科を指導する講師が常駐せず、事務員しかいなかった。「何もしなくても卒業できる」などとうたって生徒を集め、テストまで代筆していたという。

 四谷キャンパスでは12年にも不適切な勧誘が指摘されたが、学校設置を認可した伊賀市は、問題なしとする運営会社側の報告をうのみにし、サポート校を直接指導しなかった。同高本校でも、生徒をテーマパークに連れて行き、買い物の釣り銭を計算をしたことで数学を履修したとみなしていた問題が判明している。信頼低下を招いた学校関係者や自治体の責任は重い。

 不登校者や高校中退者にとって、学び直しの場は欠かせない。株式会社立学校が教育機関としての本来の役割を果たすための対策が必要だ。【石山絵歩、小林洋子】

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