部活移動に白バス、書類送検 滋賀の25校利用
京都新聞 2017/6/17(土) 0:45配信
滋賀県内の中学や高校の少なくとも25校が、部活動の移動に無許可の有料バス(白バス)を使っていたことが16日、滋賀県警への取材で分かった。県警は同日、白バスを運行したとして東近江市のレンタカー業者を道路運送法違反の疑いで書類送検するとともに、同日までに県教育委員会に対し、各校への指導を徹底するよう申し入れた。
県警によると、書類送検されたのは東近江市五個荘竜田町の「ラッキーレンタカー」と同社の代表取締役の男性(65)。送検容疑は、2016年4月29日〜17年1月29日の間、国土交通相の許可を受けずに有償で計19回、彦根市立中の部活動の生徒らをマイクロバスなどで県内外に運んだ疑い。
県警によると、同社は20年ほど前から部活動の練習試合などの送迎を無許可で請け負っていたとみられる。送検容疑のほぼ同時期に県内の公私立の中学と高校約25校が部活動で計80回ほど同社を利用していたという。2月11日に生徒を乗せたマイクロバスが大津市内で追突事故を起こし、白バス営業が発覚した。
利用した彦根市立中によると、同社に依頼した顧問教諭に違法性の認識はなく「保護者の負担軽減を考え安い業者を選んだ」と話しているという。部活動の練習試合の移動費は保護者の負担で、同社の料金は1日3万円前後と他社よりやや安かったという。
県教委保健体育課は「このような事態は想定していなかった。実態を把握し、指導したい」としている。