教員免許なく4年余り授業 滋賀の公立中教諭、更新忘れ
京都新聞 2017/7/31(月) 22:40配信
滋賀県教育委員会は31日、県内の公立中学校の30歳代男性教諭が、教員免許の更新手続きを失念していたために、採用を無効にした、と発表した。教諭は2013年4月1日に採用され、4年4カ月にわたり2校で勤務していたが、文部科学省の見解や他府県の事例から、実施した授業は有効にするという。
県教委によると、男性教諭は臨時講師だった11年9月に教員免許の更新講習を受け、履修した大学から「免許状更新講習修了証明書」を交付された。更新するにはさらに、県教委へ更新講習修了の確認手続きをする必要があったが、証明書の交付で手続きが完了したと思い込んでいたという。
7月に県内の公立学校全教員を対象に、教員免許の更新状況を確認した際に発覚した。男性教諭は30時間の更新講習を改めて受講して手続きを行えば、教員免許は有効となり、教壇にも立てるという。県教委教職員課は「県内の小中高で発覚した初の事例。今後は更新手続き完了までの確認を徹底したい」としている。
教員免許は09年4月から、教員として最新の知識を身につけることなどを目的に、大学などで30時間の講習を受講、修了するように制度が変更された。