中1自殺「いじめ原因」=第三者委が報告書―宮崎市
時事通信 2017/10/30(月) 20:29配信
宮崎市で昨年8月に自殺した市立中学1年の男子生徒=当時(12)=について、市教育委員会の第三者委員会は30日、同級生によるいじめが原因とする調査結果を公表した。
第三者委は「同級生の暴力行為や金品の要求により、精神的な苦痛が増大した」と結論付けた。
男子生徒は昨年8月31日、自宅で自殺した。遺書とみられるメモに「すぐ殴る同級生がいる」「逆らえない」「ずっと嫌なことをされた」という趣旨の記述があった。
報告書によると、男子生徒は小学6年の時から同級生の1人にたたかれたり、昼食代などを要求されたりしていた。同級生は男子生徒が他の友人と遊ぶことを許さず、中学入学後は常に一緒にいる状態だった。違和感を覚えた教諭が男子生徒に尋ねると、「困っていない」と答えたという。
男子生徒は夏休み後半、親しい友人らに「自殺したい」と話していた。報告書は「救いを求める気持ちはありながらも同級生との交友関係に耐えがたい苦痛を感じ、絶望的な気持ちが限界に達した」と指摘した。
市教委によると、同級生は「いじめだったかもしれない」と話し、報告書を受け取った遺族は「納得はできないが了解した」と話したという。
第三者委は、いじめを認知できなかった学校側の対応を批判した。市教委の二見俊一教育長は「亡くなられた生徒に報いるためにも、強い決意を持って再発防止に取り組みたい」と述べた。