<秋田商セクハラ>元五輪選手で懲戒免職の教諭 保護者ら「氏名公表を」と批判

<秋田商セクハラ>元五輪選手で懲戒免職の教諭 保護者ら「氏名公表を」と批判
河北新報 2018/1/21(日) 9:49配信

 元五輪レスリング選手で秋田市立秋田商業高の横山秀和教諭(46)が、同校の受験生の母親に抱き付いて交際を迫ったとして懲戒免職になった問題で、市教委は「重大性と社会的な影響は理解している」としながらも、内規と被害女性への配慮を理由に教諭の氏名と年齢を非公表にした。だが、保護者や市議からは「重大な問題なら公表すべきだ」と批判の声が上がる。

 19日夜に同校であった緊急の保護者説明会。レスリング部監督を務める横山氏について、40代女性は「指導熱心で人望も厚いと聞いていた。本当にショックだ」と驚いていた。

 説明会でも教諭の氏名は明らかにされなかった。1年生の保護者の40代女性は「非公表にすればむしろ保護者の不安をあおる。説明責任を果たさない学校に子どもを守る役割は期待できない」と憤った。

 ある市議も「懲戒免職処分であり、公表すべき事案だった」と話し、「本人を守る意向があったのか」と推測する。

 市教委は19日の記者会見で、「受験生の保護者と教諭という断りにくい立場を利用した行動で、倫理に反する」と説明。「入試制度と学校への信頼を失墜させた」と批判した。

 一方、横山氏の氏名を公表しなかった理由について、被害女性から「親子が特定されないようにしてほしい」との要請があったとするが、非公表にするかどうか女性に確認していない。

 市教委などによると、横山氏は昨年12月4日夜に同校を受験予定だった中学3年の生徒の母親に「受験で話がある」と誘い、市内の飲食店で食事をした。その後、車内で女性を抱き寄せてキスし、交際を求めた。生徒と母親はショックを受け、同校の前期試験受験を辞退した。

 横山氏は1996年のアトランタ五輪と2004年のアテネ五輪にレスリング選手として出場。07年の秋田わか杉国体の成年フリースタイル96キロ級で優勝した。

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