<株価つり上げ>元阪大助教に有罪判決 東京地裁

<株価つり上げ>元阪大助教に有罪判決 東京地裁
毎日新聞 2018/3/22(木) 17:52配信

 インターネットサイト上に虚偽情報を書き込むなどして株価をつり上げたとして、金融商品取引法違反(風説の流布など)に問われた元大阪大大学院助教、加藤恭(たかし)被告(39)に対し、東京地裁は22日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。家令和典裁判長は「多くの投資家を惑わせ、多額の利益を得ており、悪質だ」と述べた。

 判決は、懲役2年6月、執行猶予4年、罰金1000万円、追徴金約26億5864万円(求刑・懲役4年、罰金1000万円、追徴金約75億7490万円)。加藤被告は、1980年代に仕手集団を率い「兜町の風雲児」と呼ばれた父※(あきら)氏とともに起訴されたが、※氏は1審中に死去。加藤被告は無罪を主張していた。(※は日の下に高)

 判決によると、加藤被告は※氏らと共謀し、2011〜12年に※氏が運営するサイトのコラムにうその情報を書き込み、化学メーカーの株を売買して株価を871円から1297円につり上げるなどした。

 判決は「(父子が)豊富な資金力を背景に巧妙な手法を用い、株式市場を混乱させた」と指摘した上で「加藤被告は重要な役割を果たしたが、父に従う立場だった」として執行猶予を選択した。【石山絵歩】

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