中学校教諭の過労死問題 県教組が働き方改革求める声明/富山

中学校教諭の過労死問題 県教組が働き方改革求める声明/富山
チューリップテレビ 2018/7/18(水) 9:45配信

 県内の公立中学校の男性教諭が過労死した問題で、亡くなる直前の2か月間の残業時間がそれぞれ120時間ほどでそのうちおよそ7割が部活動の時間だったわかりました。

 県教職員組合は17日、社会全体で学校の働き方改革を求める声明を発表しました。
 この問題は県内の公立中学校に勤務する40代の男性教諭がおととし7月に自宅でくも膜下出血を発症し、2週間後に死亡したものです。
 男性教諭は発症前2か月間の残業時間がそれぞれ120時間ほどあり、県内の教職員で初めて過労死として認定されました。
 県教職員組合が17日発表した声明によると、男性教諭は発症前2か月の残業時間のうち、部活動の指導がおよそ7割を占めていたということです。
 また、男性教諭が勤務していた学校にはタイムカードがなく、自宅への持ち帰り業務や休憩時間の時間外勤務も合わせると男性教諭は2人分の業務を1人でこなしていた計算になるとしています。
 声明では教職員の勤務管理の徹底やタイムカードの導入、公立学校の教員の時間外勤務について定めた法律の改正などを求めています。
 「このままにしとておくと未来の子どもたちに豊な学びを与えることは無理。社会全体でこの問題を考えていただきたい」(県教職員組合・能澤英樹執行委員長)

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頭痛も病院に行く時間なく 過労死の県内男性教諭
北日本新聞 2018/7/17(火) 5:00配信

■時間外勤務の7割が部活動

 県内の公立学校教諭が病死したのは長時間労働による過労死だったと認定された問題で、関係者が16日までに北日本新聞の取材に応じ、亡くなるまでの詳細が判明した。教諭は中学校に務めていた40代の男性で、2016年7月に自宅でくも膜下出血を発症し、2週間後に死亡。発症前に頭痛を訴えていたが、病院に行く時間をつくれなかったという。時間外勤務の大部分を部活動が占めており、専門家は「勤務時間の管理を徹底すべき」と警鐘を鳴らしている。

 地方公務員災害補償基金県支部(支部長・石井隆一知事)は今年4月9日、男性教諭の病死が長時間労働による過労死だったと認定。県支部によると、同基金が設置された1967年12月以降、県内では教職員の過労による病死での認定は記録にない。

 取材に応じた関係者によると、男性教諭は発症の数日前から頭痛を訴えていたが、仕事量が多く、病院に行けない状況だったという。

 発症直前の1カ月(30日間)の時間外勤務は118時間25分で、うち部活動は79時間25分と約67%を占めた。約2カ月前からの4週間では127時間49分で、うち部活動が99時間37分と約78%だった。4月から発症するまでの3カ月余りで、丸1日休めたのはわずか6日だけだった。

 学校での休憩時間は生徒の昼休みと重なる20分間と、放課後の25分間の計45分間だった。だが、男性教諭は昼休みに廊下で生徒を見守ったり、放課後は部活動の指導に当たったりしており、休憩を取れていなかったことも確認されたという。

 当時、学校には出退勤を管理するシステムが導入されていなかったため、勤務時間の特定は困難だった。だが、教諭に支給されていた業務用パソコンには起動とシャットダウンの時刻が自動保存されていたため、そのデータを基に勤務時間を把握できた。

 一方、持ち帰り仕事については、日時の特定が困難なことから、過労死と認定された際の時間外勤務には含まれていない。関係者によると、持ち帰り仕事の時間が特定されれば、月30〜50時間の加算がされたと推定され、実態はさらに過酷だったことが推測できる。

 教員の労働問題に詳しい名古屋大教育学部の内田良准教授(教育社会学)は「勤務時間の管理がされていなかったことが過労死の一因になった」と指摘する。

 その上で「教員は休憩時間や休日が取れず『ノンストップ労働』になりがち。働き方を改善するため、業務の削減、先生の増員、時間管理の徹底などに取り組まなければならない」と警鐘を鳴らした。

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