生徒暴力訴訟 町が「ない」としたアンケート、判決後に提出 熊本県長洲町

生徒暴力訴訟 町が「ない」としたアンケート、判決後に提出 熊本県長洲町
西日本新聞 2018/9/18(火) 9:58配信

 熊本県長洲町立中学校で2012年2月、授業中に同級生の男子生徒から暴力を受けて心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したとして当時1年の女子生徒が町に損害賠償を求めた訴訟で、学校側がクラスメートに実施した暴力に関するアンケートの結果についてなどとしてきた町が、判決後に「校長のパソコンに保存されていた」と説明を翻し、別の訴訟に証拠提出していたことが取材で分かった。

 女子生徒の代理人弁護士によると、損害賠償訴訟で熊本地裁は5月、「加害生徒は授業中に粗暴なそぶりはなく、教師は被害を予見できなかった」と町の責任を否定し、男子生徒の両親のみに賠償を命じた。女子生徒の両親は昨年2月、町を相手にアンケート廃棄の責任を問う訴訟も地裁に起こしていたが、町は損害賠償訴訟の一審判決が出た後の今年7月になって、アンケート結果を基に当時の校長が作成したとされるメモを証拠提出したという。

 アンケートは女子生徒が男子生徒から被害を受けた直後に実施。ほかにも男子生徒の暴力があったかどうかを問う内容でクラスメート約30人が応じた。女子生徒側は15年2月の提訴後に開示請求したが、町教育委員会は「用紙は既に廃棄されている」と回答した。実際のメモには「社会の時間にうたれた」「音楽の授業で頭をたたかれた」など、授業中に暴力を受けたとする回答が複数あったという。

 損害賠償訴訟の熊本地裁判決によると、女子生徒は足を踏まれるなどの暴行を受け、全治約5カ月のけがを負った。女子生徒側は福岡高裁に控訴し、メモは高裁段階になって提出されたが、一審判決後の提出に女子生徒の母(46)は「証拠隠しとしか思えない」と批判している。

 町教委の松林智之学校教育課長は取材に「意図的に隠したわけではなく、改めて調べたら見つかった」としている。

どこもやることは同じだ

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