園児に「バカ」「ブタ」、押し入れに閉じ込め…保育園で暴言・体罰13件 福岡市が改善勧告
毎日新聞 2019/2/15(金) 13:30配信
福岡市東区若宮1の認可保育園「あかつき保育園」で保育士が園児に暴言を吐いたり体罰を加えたりする不適切行為が13件あったとして、市は15日、児童福祉法などに基づき園を運営する社会福祉法人「北斗会」に改善勧告を出した。不適切な保育をした職員や管理監督者の処分や再発防止策、保護者への十分な説明を求めている。
関係者によると、情報提供を受けて1月11日から園を特別指導監査し、職員約50人に聞き取りをするなどしていた。その結果、少なくとも8人の保育士が2016〜18年度に園児を「バカ」「ブタ」などと呼んだり正座をさせたりした他、園児が吐き出した給食を口に入れたり、押し入れに閉じ込めたりするなどの行為13件を不適切な保育と認定した。
同園を巡っては17年12月にも市に情報提供があり、市が園に事実確認を指示していた。園は18年2月、保育士4人が17年度に▽園児の口にセロハンテープを貼る▽園児を倉庫に入れる▽怖いお面を使って叱る――などの不適切な保育をしていたことを報告。再発防止を図ったとしていた。
ところが、昨年7月にも「不適切な保育が続いている」との情報提供を受けて職員の聞き取りを実施。この時は新たな不適切行為は確認できなかったが、昨年12月、園の元保育士が「(市の聞き取り調査に対し)話さないよう口止めされていたと同僚から聞いた」と証言するテレビ報道があり、市が特別指導監査に乗り出していた。
1月26日付で新たに就任した石橋理恵園長は「子どもたちや保護者に大変な心配をかけて申し訳なく思っている。新たな体制を作りながら原因究明し、保育のあり方を見直したい」とのコメントを出した。【蓬田正志】