文科省「極めて重大」‥共有されなかったいじめ情報 岐阜市中3男子の死

文科省「極めて重大」‥共有されなかったいじめ情報 岐阜市中3男子の死
CBCテレビ 2019/7/8(月) 19:27配信

 岐阜市で、7月3日、中学3年の男子生徒が死亡した問題で、8日、文部科学省が地元の教育委員会に聞き取りを行いました。

 担任の教師は、生徒へのいじめを訴える手紙を処分し情報共有も怠っていました。

 「文科省の職員が岐阜市役所に入ります。これから岐阜市教育委員会に聞き取りを行います」
  (横山記者)

 7月3日に起きた男子中学生の転落死は、いじめを苦にした自殺という可能性が強まっていますが、いじめを告発する手紙を担任教師が捨ててしまい、情報が共有されなかった実態が明らかになってきました。

 この手紙は、ことし5月末、クラスメートから担任に送られたもの1枚のB5サイズのルーズリーフでした。そこには、「本当は言いたくないけれど心配です。私も一緒に戦います。先生、力を貸してください」と、男子生徒が実名で、給食などを巡っていじめられていた実態がビッシリと書かれてありました。

 しかし、担任の教師は、給食に関する指導をしただけで、「問題は解決した」と判断し、いじめの有無は追及しなかったうえ、校長などと情報を共有せず、手紙はシュレッダーで廃棄したと見られています。

 「担任が個人名が書かれていた資料として、シュレッダーにかけて廃棄した可能性が高い。(情報が)共有されていたら、防げた可能性が高い」
  (岐阜市教育委員会の会見)

 また、死亡した男子生徒が部活でいじめられていたという証言も。

 「トイレの便器をなめさせられたり、給食を無理やり食べさせられたりしていた」
  (後輩の生徒)

 また、この男子生徒が、中学1年生の頃から、いじめを受けていたとアンケートに答えていたにもかかわらず、学校側は組織的ないじめ対策を行っていませんでした。

 「極めて重大に受け止めている。
 ご遺族の気持ちを考えると言葉にもならない。
 包み隠さず都合の悪いことも明らかにし、今後に生かすよう指導・助言した」
  (文部科学省児童生徒課 大濱健志課長)

 情報の共有や組織的ないじめ対策があれば、防げたかも知れない今回の悲劇。

 今後、実態解明が進められることになります。

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