児童21人名字、悩みを記載した「いじめ調査用紙」を図工に使用 熊本市の小学校
熊本日日新聞 2019/10/5(土) 9:37配信
熊本市東区の小学校で、子どもたちにいじめについて問うアンケート結果の集計用紙が図工の授業で工作に使われていた問題で、市教委は4日、用紙には、いじめを受けたなどと答えた1〜6年生計21人の名字とそれぞれの具体的な悩みの内容、いじめたとされる児童1人の名字が記載されていたと発表した。
市教委によると、集計用紙は、担任の女性講師が職員室前の再利用ボックスから持ち出した約30枚の束の中に紛れ込んでいた。担任は「2日の授業で配布した際、印刷内容を確認しなかった」と話しているという。
用紙は養護教諭が作成し、校長と教頭、生徒指導教諭に1部ずつコピーを配布。このうち教頭分が所在不明だという。男性教頭は「不必要だと思い、ほかの文書とシュレッダーにかけに行った記憶はあるが、実際にかけたかどうかは分からない。再利用ボックスに入れた可能性もある」と話しているという。
児童が持ち帰った作品を見た保護者が3日、学校に連絡。教室のごみ箱から見つかった、この用紙の切れ端にも児童4人の名字などが記載されていたという。学校側は、ほかの児童25人の作品も回収し、確認する。(平井智子)
(2019年10月5日付 熊本日日新聞朝刊掲載)