無許可で再生医療 「法律を読んでない」と大阪医科大学元講師
FNN.jpプライムオンライン 2020/1/15(水) 17:06配信
国の許可を得ていない施設で再生医療を行った疑いで、大阪医科大学の元講師ら2人が逮捕された。
FNNは、逮捕前、元講師に話を聞いていた。
逮捕前の伊井容疑者は、「法律違反したことは悪かった。それに尽きるんじゃないですか。認識が甘かった」と話していた。
再生医療安全性確保法違反の疑いで逮捕されたのは、医師で大阪医科大学の元講師・伊井正明容疑者(52)ら2人。
伊井容疑者は2019年の春、大学の研究施設で、国の許可を取らずに、82歳の男性と47歳の女性から腹部の脂肪幹細胞を採取し、培養する再生医療を行った疑いが持たれている。
関係者などによると、伊井容疑者は安全性がわからないまま、自らが考案した技術で細胞を培養していて、47歳の女性に対しては、培養した細胞を点滴で投与したという。
逮捕前の伊井容疑者「(再生医療を無許可で?)頼まれて、断り切れなくて…。いまだにちゃんと法律読んでないですけど」
伊井容疑者は、「間違いありません」と容疑を認めている。
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人目避け幹細胞採取 元講師、医療施設使わず 大阪医科大の無届け再生医療事件
時事通信 2020/1/15(水) 20:32配信
大阪医科大(大阪府高槻市)の元講師らが、国に無届けで脂肪幹細胞を投与する再生医療を実施したとされる事件で、再生医療安全性確保法違反容疑で逮捕された元同大講師伊井正明容疑者(52)が研究室前の廊下に置いたベッドで幹細胞を採取していたことが15日、同大への取材で分かった。
細胞の提供者は共に逮捕された元製薬会社従業員の浜園俊郎容疑者(62)が紹介していたことも判明。府警は伊井容疑者が人目を避けて効果を試そうとした疑いもあるとみて調べている。
逮捕容疑は昨年3〜5月、同法で義務付けられた厚生労働相の許可を得ないまま、女性(47)と男性(82)から幹細胞を採取し、培養した疑い。同大によると、伊井容疑者は他に男性2人の幹細胞も採取するなどし、順調に培養できた女性には点滴投与したとされる。
伊井容疑者は採取と投与の際、自身の研究室前の廊下に持ち込んだベッドで実施。周囲についたてを置き、外から見えにくくしていたという。府警によると、医療施設ではないため衛生環境が不十分だった恐れがあるほか、4人以外の培養細胞も研究室から見つかり、経緯を調べている。
また、細胞を採取された男女は浜園容疑者が伊井容疑者に紹介していた。浜園容疑者も採取に応じており、調べに対し「伊井先生が許可を取っていないとは思っていなかった」と容疑を否認しているという。
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