遺族「即座に外部調査を」 いじめ自殺対策強化
産経新聞 2012年8月28日(火)22時17分配信
政府がまとめた新たな自殺総合対策大綱は、いじめ自殺の遺族が求めれば、学校や教育委員会でない第三者による外部調査の必要性を指摘。旧大綱で条件付けられた「学校や教委の調査に限界がある場合」を撤廃し遺族の意向を尊重した。しかし、いじめ自殺の遺族からは即座に外部調査の実施を求める声も出ている。
いじめで自殺した子供の遺族らでつくるNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」(川崎市)が平成22年に、自殺や事故死した子供の遺族ら計51家族を対象に実施した調査では、外部調査を「必要」「条件が整えば必要」とする回答は38件で8割近くに達した。
理事の小森美登里さん(55)は、こうした声の背景には、学校や教委の調査に対する不信感があると指摘する。「当事者である一方、調査のプロでもない、学校や教委がいじめと自殺の因果関係の有無まで決めるのはおかしい」
小森さんは外部調査の実施に「遺族の意向」を条件付けた点に疑問も投げかける。「調査は初動が一番重要だが、自殺や事故が起きた直後、遺族は冷静さを失い、外部調査を求める意思表明が困難なケースも多い。遺族の意向にかかわらず、即座に外部調査を実施すべきではないか」
外部調査はこれまでほとんど実施されてこなかった。遺族の思いに応えるためにも、取り組みの広がりが求められている。