偏向教育を暴露した生徒に高校が懲戒処分、ソウル行政裁が「待った」

偏向教育を暴露した生徒に高校が懲戒処分、ソウル行政裁が「待った」
朝鮮日報日本語版 2020/1/18(土) 19:00配信

執行停止処分下す

 教師の政治偏向教育について問題提起した生徒に対して、ソウル・仁憲高校が下した懲戒処分の効力を裁判所が停止した。

 ソウル行政裁判所行政第2部(イ・ジョンミン裁判長)は、仁憲高校3年チェ・インホ君(18)が「学校側が下した書面での謝罪と社会奉仕活動、特別教育履修などの懲戒処分の効力を停止してほしい」として提出した執行停止申請を受理したと17日、明らかにした。これにより、裁判所が今後、該当の懲戒処分そのものが正当なのかどうかを問う本案訴訟の結論を出すまで、仁憲高校がチェ・インホ君に下した懲戒処分は効力を失う。

 同裁判所はこの日、「各処分によって申請人に回復しがたい損害が発生する恐れがある。その損害を事前に防止するため、緊急の必要があると認められる」「執行停止により、公共福利に重大な影響を与える恐れがあると認める資料もない」と判断理由を説明した。

 チェ・インホ君は先月23日、ソウル行政裁判所に懲戒処分取り消しを求める行政訴訟を起こすと共に、本訴訟の結果が出るまでの懲戒処分執行停止を申請した。チェ・インホ君側は「学校側の懲戒処分は暴露に対する報復措置だ。執行停止申請が受理されなければ、ほかの学校の生徒も暴露しようと立ち上がれないだろう」と主張した。

 仁憲高校は先月16日、チェ・インホ君に対する学校暴力対策自治委員会を開き、15時間の社会奉仕措置を下した。また、チェ・インホ君と保護者に対して5時間ずつ「学校暴力相談センター特別教育」を受けるように指示した。チェ・インホ君が政治偏向教育の証拠として挙げた情報提供動画にほかの生徒たちの姿が写っており、これらの生徒たちの名誉を毀損(きそん)したというのが理由だった。学校側は被害生徒に対する書面での謝罪も命じたが、それらの生徒たちの顔はモザイク処理されていた。チェ・インホ君は「顔を認識できないのになぜ名誉毀損なのか」と反発している。

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