教職員わいせつ、生徒が最多 懲戒処分の分析結果 静岡県教委、再発防止へアンケート

教職員わいせつ、生徒が最多 懲戒処分の分析結果 静岡県教委、再発防止へアンケート
@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 2020/2/11(火) 7:30配信

 静岡県教委幹部や中学、高校の校長らでつくる教職員不祥事防止対策チームは10日、2014〜18年度にわいせつ行為やセクハラで教職員を懲戒処分にした32件の分析結果と、再発防止のための提言をまとめた。「処分を受けた教職員と同じ学校の生徒」が被害者になったケースが「一般人」と並んで最多の11件を占めたのが目立つ。同日、県庁で開いた県教職員コンプライアンス委員会で示した。

 他校を含めて生徒が被害者となったのは12件だった。このうち10件(83%)で、加害者と被害者が無料通信アプリのLINE(ライン)でやりとりしていた。発覚までの期間は「1カ月以内」が8件で最多。多くのケースは比較的短期間で発覚しているが、「1年超」も6件を数えた。

 処分された教職員が在籍していた学校を校種別にみると、高校12件、中学11件、小学校6件。年代は50代9件、30代8件、20代7件、40代6件だった。わいせつ行為などをした教職員に臨床心理士が面談したところ「他者に依存する気持ちが強い」「劣等感を感じている」などの傾向がみられたという。

 再発防止対策としては、児童、生徒に教職員のわいせつやセクハラに関するアンケートをいじめ・体罰に関する現在のアンケートに質問を追加する形で行うとした。実施時期や質問内容は詰めているという。不祥事を起こした教職員の環境要因や行為をした時の心理も分析してデータベース化し各学校での再発防止に役立てる。風通しのよい職場づくりの促進にも取り組む方針。

 同委員会では委員から「アンケートに答えづらい子どももいる。(そうした子どもの声を)どうすくい上げるかも重要」などの意見が出た。

 対策チームは18年度に教職員による児童、生徒へのわいせつやセクハラが相次いだことを受け、19年5月に設置された。

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