「アレルギーがあってもお構いなし」一斉退職する保育士の訴えとは…

「アレルギーがあってもお構いなし」一斉退職する保育士の訴えとは…
テレビ新広島 2020/3/20(金) 19:20配信

広島市の企業が広島市や府中町で運営する3つの保育所で、保育士が施設のずさんな保育環境を理由に今月末で一斉退職することになり、保護者に不安が広がっています。

【保護者と会社社長のやりとり】
(保護者)「保育士さんが一斉に辞めることに対して社長はどう思っているんですか?」(社長)「それはすごい遺憾です。寂しい限りです」
(保護者)「さみしいじゃなくってそれがなぜなったかに対してどう今から変えていこうとかあります?」
(社長)「はい…」
保育所を運営する社長に怒りをぶつける保護者。
広島市や府中町で3つの保育所を運営する「ニックストゥモローランド」で、職員20人のうち18人が今月末で一斉退職。事情を知らない保護者に不安が広がっている。
昨夜、開かれた緊急の保護者会では、保育士が書面で退職理由を報告。
【保育士の手紙を読みあげ】
「大変申し訳なく思っております。お子様の安心・安全のために何がいいのか。貴重な時期を無駄にしてほしくないと考え私たちは行動しました」
明らかになったのは、ずさんな保育環境と改善を訴えても対応しない会社側の姿勢。
中でも、保護者が問題視したのは「食事」。
会社が運営する高齢者向け介護施設の弁当と同じものが提供される実態も明らかになった。
【保護者の読み上げ】
「アレルギーがある子供にも関係なくそのまま出てくること。ワサビ入り、油まみれでも出てくること。魚は骨が付いたままになっている」
【保護者は】
「僕らは何を信用して子供らを預けたらいいのか」
「対応自体そっけない」
一方、運営する会社の社長は保育士の訴えを否定している。
【運営する会社・ニックス:西川吉三社長】
「僕に入ってきた部分に関しては全部対応してきた部分はあります。(Q安心安全に自信をもって対応している?)「してると思います。自信をもって…精神誠意ご家族の方とお話しをさせて頂こうと思っています」
この事態に、府中町は「新しい保育士の目途はたっていると聞く」「適切な保育環境を監督していく」とし、広島市は「保育士は確保できているので、事業は存続し、適切に指導監督する」と話している。
しかし、新年度を目前に会社側から、未だ保護者への説明はない。
【保護者は】
「安心と思っていたのを覆された」
「辞めてまで伝えたかったことが無駄にならないようになってほしいのが一番」
「子供を退園させるが、これからの子どもにも安心して過ごしてもらえるような運営をしてもらえたらと思う…」

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