先生の体罰 40、50代の4割が容認 「当然と思った」「ありがたいと思って」

先生の体罰 40、50代の4割が容認 「当然と思った」「ありがたいと思って」
神戸新聞NEXT 2020/11/8(日) 12:00配信

 について、神戸新聞社が兵庫県内外の約1500人にアンケートしたところ、傷害容疑で逮捕された教員(50)と世代が近い40、50代の4割前後が体罰を「必要」「程度や理由によっては必要」と答えた。校内暴力と体罰が社会問題化した1980〜90年代に学生時代を過ごしており、体罰を受けた経験のある人ほど容認する傾向があった。世代間の意識の差が浮き彫りになった。(風斗雅博)

 アンケートは10月下旬、神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」や読者クラブ「ミントクラブ」を通じてインターネットで呼び掛け1486人が回答した。

 学校で教員の体罰が必要かどうかを尋ねると、全体の36%が「必要」「程度や理由によっては必要」と回答した。年代別では40代が34%、50代が44%、70代以上は47%が容認した。

 一方、若い人ほど「必要ではない」とする傾向にあり、10代は74%、20代は79%が否定した。

 全体の半数が「教員から体罰を受けた」とした。

 年代別では50代が最多の66%で40代は62%。30代は44%になり若い人ほど減る傾向にあった。

 経験者の43%が体罰を容認しており、未経験者より15ポイント高い。40代の経験者で容認したのは39%、50代では49%だった。

 教員から最もひどい体罰を受けたときの受け止めでは、全体の55%が「我慢するしかないと思った」とし、9%が「耐えられなかった」とした。一方で「悔しかったが当然と思った」は32%、「ありがたいと思った」も4%あり、約4割は体罰をした教員を肯定的に受け止めていた。

 ただ、親への質問で「子どもが教員から体罰を受けた」とした人は約2割いたが、うち教員の行為を肯定的に受け止めようとした人は24%にとどまり、わが子への体罰には抵抗感が強まる傾向が見られた。

 今回の事件では、宝塚市教育委員会が事件を把握後も刑事告発せず、被害届の提出についての判断を被害者家族に委ねていた。

 そこで、児童生徒に危害を加えるような体罰を学校や教委が把握したときに、警察に告発すべきかどうかを尋ねると、全体の73%が「告発すべき」とし「控えるべきだ」(10%)「分からない」(16%)を大きく上回った。

■「体罰は暴行」現場で徹底を

【教員養成にも携わる関西学院大教育学部の冨江英俊教授(教育社会学)の話】私も傷害容疑で逮捕された教員と同年齢だが、自分たちより少し上の世代は校内暴力で荒れ、私たち50代前後は荒れる子どもを教師が力で押さえつけてきた時代だ。自身が受けた教育を肯定的に受け止めているなら、考えを変えるのは簡単ではない。だが体罰は暴行であり、けがをさせれば傷害。これは指導ではないということを教育現場で一般化し、徹底するしかない。

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