「中学時代の教員からキス・性的行為、PTSDに」2審で事実認定…控訴は棄却

「中学時代の教員からキス・性的行為、PTSDに」2審で事実認定…控訴は棄却
読売新聞オンライン 2020/12/16(水) 11:08配信

 中学時代の男性教員から性被害を受け続け、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したなどとして、東京都在住の写真家石田郁子さん(43)が、男性教員などに3000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が15日、東京高裁であった。後藤博裁判長は1審・東京地裁判決を支持し、石田さん側の控訴を棄却した。一方で判決は、石田さんが北海道の市立中学卒業前から高校時代にかけ、男性教員からキスされたり、性的な行為をされたりした事実があったと認定した。

 訴訟で石田さんは、性的行為を受けた当時やその後長らくは行為の意味を理解できず、2016年にPTSDを発症するまで被害を認識できなかったとして、不法行為から20年で賠償請求権が消滅する「除斥期間」は経過していないと主張。だが控訴審判決は、除斥期間は過ぎているとして石田さんの請求を退けた。

 判決後、石田さんは「1審では認められなかった中学、高校時代の性的行為が事実として認められたことはよかった。市教委には今からでも行政処分を求めたい」と話した。

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