25年以上前のわいせつ行為、男性教員を懲戒免職へ…判決の認定事実受け方針

25年以上前のわいせつ行為、男性教員を懲戒免職へ…判決の認定事実受け方針
読売新聞オンライン 2021/1/27(水) 21:34配信

 札幌市立中学生の頃から性的被害を受け続けたとして東京都内の女性(43)が男性教員の処分を市教育委員会に求めている問題で、市教委はこの教員を懲戒免職にする方針を固めた。28日の教育委員会会議で決定する。25年以上前のわいせつ行為を認定する異例の処分となる。

 被害を訴えたのは写真家石田郁子さん。性的被害で心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したなどとして2019年、男性教員や市に損害賠償を求めて提訴し、昨年12月の東京高裁判決は高校時代まで性的行為があったと認定した。

 市教委は16年、石田さんの申し立てを受けて調査したが、教員は性的行為を否定。市関係者によると、高裁判決を受けた調査でも否定したが、市教委は、判決の認定事実を覆す証拠はないと判断し、免職にする方針を決めた。

 損害賠償を巡っては、石田さんは16年にPTSDを発症するまで被害を認識できなかったとして、請求権が消滅する除斥期間(20年)は経過していないと主張したが、1審・東京地裁、2審・東京高裁はいずれも除斥期間を理由に請求を退けた。

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