元保育士「園児複数にわいせつ行為」 治療中断して就職
朝日新聞デジタル 2021/2/25(木) 21:40配信
勤務先の保育所の園児に性的暴行を加えたなどとして、強制性交等罪などに問われた千葉県野田市の元保育士の男(26)が、約10人の園児にわいせつ行為をしたと認めていることが裁判で明らかになった。性加害者への治療を中断して保育所に就職していたことも判明した。園には事件発覚前から被害の相談があったが、園では事実関係を確認できなかったという。
男は無職水浦雄太被告。判決は3月1日、千葉地裁松戸支部で言い渡される。
起訴状などによると、被告は2019年12月〜20年2月、勤務先の保育所で園児3人にわいせつな行為をしたなどとされる。裁判で被告は3件の起訴内容を認め、保育所内で「10人前後にわいせつな行為をした」と明かした。検察側は懲役7年を求刑し、弁護側は執行猶予付き判決を求めている。
裁判では、被告が保育士の資格取得のための専門学校に在籍中に小学生の男児にわいせつな行為をしたとして、16年に損害賠償を求める民事訴訟を起こされていたことが判明。その後、被告は性障害の治療機関に1年ほど通院したが、医師に反対されながら今回の保育所への就職を決め、途中で治療を中断していたことも明らかになった。こうした事実を伝えずに、保育所に就職していたという。
千葉県野田市内の保育園に勤務していた元保育士によるわいせつ事件で、強制性交罪などに問われている同市、無職、水浦雄太被告(25)の初公判が28日、千葉地裁松戸支部(本間敏広裁判官)で開かれた。水浦被告は、今年2月に女児に対してわいせつ行為を行ったとされる強制わいせつの罪について「間違いありません」と起訴内容を認めた。
起訴状などによると、2月13日午後3時ごろ、同市にある保育園で、当時担当していたクラスに在籍する女児にわいせつな行為をしたとされる。
冒頭陳述で検察側は、ダンスの練習中に女児と2人きりになった際、わいせつ行為をしたと指摘。証拠調べでは、被告が犯行後に「内緒にしてね。ダンスの練習をしていたと言ってね」と話し、女児に対し口止めをしたとする調書も明らかにした。
水浦被告は今年1月に県内で、被害者が13歳未満であると知りながら、わいせつな行為をしたとして強制性交罪でも起訴されており、後日審理される。同園関係で複数の園児らが被害を訴えているという。園の聞き取りに対しては事実関係を認め、懲戒解雇となっている。
千葉県野田市内の保育園に勤務していた元保育士によるわいせつ事件で、地検松戸支部は22日、強制性交の罪で同市、無職、水浦雄太容疑者(25)=強制わいせつ罪で起訴=を追起訴した。
起訴状によると、1月11日、県内で、被害者が13歳未満であると知りながら、わいせつな行為をしたとされる。認否は明らかにしていない。
水浦被告を巡っては、同園関係で複数の園児らが被害を訴えており、県警が捜査を進めていた。園の聞き取りに対しては事実関係を認め、懲戒解雇となっている。
千葉県野田市内の保育園で担当クラスの園児にわいせつ行為をしたとして、県警が元同園保育士の男を強制わいせつ容疑で逮捕していたことが24日、捜査関係者などへの取材で分かった。男は同罪で起訴されている。他にも当時在籍していた複数の園児が被害を受けていたとみられ、県警は慎重に捜査を進めている。
逮捕・起訴されたのは元同園保育士で無職、水浦雄太被告(25)=同市=。起訴状などによると、2月13日、同市にある保育園で、当時担当していたクラスに在籍する女児にわいせつな行為をしたとされる。
水浦被告が勤務していた保育園などによると、2月中旬に女児が保護者に被害を訴えて発覚。県警が3月に逮捕し、地検松戸支部が起訴した。他にも被害を訴えている子どもの保護者がおり、県警は調べている。園内で他の保育士の目が届かない隙にわいせつ行為に及んでいたとみられる。
水浦被告は2017年にパートとして採用され、18年4月以降は正職員としてクラス担任を務めた。今年2月17日、園は被害女児の保護者からの訴えを受けて聞き取りを実施。事実関係を認めたため、同月26日に懲戒解雇とした。
保育園では、事件発覚以前からトラブル防止のため、保育士と園児が2人だけにならないよう規則で決められていた。ただ、担当者は「保育中はどうしても流動的で徹底が難しい時もあった」と説明。暫定的な再発防止策として、園内に防犯カメラや人感センサーを導入したという。
水浦被告について担当者は「勤務態度も真面目で温厚。事件を起こすようには見えなかった」とした。
野田市によると、被害を訴えた子どものうち1人は、性的虐待の被害者を対象とする個別支援が必要と判断されている。