1年生教室で3年生に宿題させた小学教諭、別の男児には暴言吐き不登校に
読売新聞オンライン 2021/3/20(土) 13:54配信
2月に和歌山県田辺市立小の30歳代の男性教諭が1年生の教室で3年生の男児に宿題をさせる体罰をした問題で、この教諭が昨年11月にも別の男児に暴言を吐き、この男児が約1か月間、不登校になっていたことがわかった。
同小によると、昨年11月2日の休み時間、雨が降ってきたため校庭にいた児童に「早く教室に入れ」と大声で呼び掛けた4年生男児に対し、この教諭が「誰が大声を出した」とどなり、差別的な発言をしたという。親の抗議で発覚し、校長らが謝罪した。
校長は「威圧的な態度で軽率な行為だった」とし、市教育委員会学校教育課は「3か月で2度の不祥事を起こしたことを重く受け止め、厳重注意した」としている。
和歌山県田辺市立小学校の男性教諭が2月、宿題を忘れた3年男児を1年生の教室に連れて行って宿題をさせていたことがわかった。市教育委員会は「精神的苦痛を与えた体罰にあたる」として教諭を口頭で厳重注意、校長にも口頭で注意した。注意は2日付。
市教委や校長の説明では、教諭は2月17日午前、担任の学級の3年男児が宿題をしてこなかったため、教諭が1年の教室へ連れて行き、3限目の授業を受けている1年生の後ろで宿題をさせた。4限目には、1年生が体育でいなくなった教室に男児を居残らせた。給食からは3年の教室に戻し、午後の授業も受けさせたという。
翌日、保護者から抗議があり、校長と教頭、男性教諭が男児と保護者に謝罪したという。男児は数日間、登校しなかったという。校長は読売新聞の取材に対し「男児は宿題忘れが多く、教諭が『今度やったら1年生の教室へ行かせる』と伝えていたというが、明らかに行き過ぎた行為だった」と話した。
市教委学校教育課は「学校教育法では教諭に児童への懲戒行為を認めているが、今回は子どもの学習権を奪い、精神的苦痛を与えており、懲戒の範囲を超えている」としている。