元保育所園長の女「起き上がりこぼしみたい」…殴られ、泣き叫ぶ男児を笑う

元保育所園長の女「起き上がりこぼしみたい」…殴られ、泣き叫ぶ男児を笑う
読売新聞オンライン 2021/4/22(木) 12:07配信

 園児3人に対する暴行罪に問われた福島県二本松市油井、元認可保育所園長の浜尾敏子被告(54)の初公判が21日、福島地裁(三浦隆昭裁判官)で開かれた。浜尾被告は罪状認否で「間違いありません」と述べて起訴事実を認めた。被告人質問では、自分が求める行動を園児が取れないことがあったとして、「私の思いと、子供ができなかった時の溝が暴力になってしまった」などと動機の一端を説明した。

 検察側の冒頭陳述によると、保育所運営会社役員の浜尾被告は1997年、同市に「えくぼ」を、2018年に「すまいるえくぼ」をそれぞれ開園。19年4月に「すまいるえくぼ」が認可保育所となった直後から、気に入らない園児にどなる、たたくなどの行為を繰り返し、児童相談所には「園長が子供に暴力を振るう」などの相談が複数回寄せられていたという。

 起訴状などによると、昨年10〜11月、当時1歳の男児、同3歳の男児、同2歳の女児の体を蹴ったり、頭をたたいたりするなどしたとされる。

 証拠調べで検察側は、保育所職員が撮影した園児への暴行の様子を捉えた約5分間の動画を法廷で流した。昨年11月5日に撮影されたもので、浜尾被告に後頭部を殴られるなどした当時1歳の男児が、約5分間泣き叫ぶ様子が記録され、浜尾被告が「起き上がりこぼしみたい」と他の職員に話しかける声も入っていた。検察側はさらに、浜尾被告が男児の様子を見て笑っていたことや、起訴事実以外にも被害園児がいたとする職員の供述調書を読み上げた。

 被告人質問で、浜尾被告は起訴事実以外の日常的な暴力について「ありました」と認め、「園を拡大し、預かる子供が増えると、(求める行動を)できない子供も増えて力が入ってしまった」などと動機を語った。

4月21日の裁判では、法廷で虐待の一部始終が収められた動画を濱尾被告が確認する場面もありました。法廷内には5分以上にわたって、子どもの泣き叫ぶ声が響き濱尾被告は時折、映像から視線を外し目を伏せる場面もあった。
濱尾被告は、涙ながらに反省と謝罪の言葉を話すも、動機について聞かれると
Aくんに対しては「ずっと泣いていたので子どもで遊んでしまいました」
Bくんに対しては「担当の保育士が動かないことにイライラした」「B君の態度が自分をバカにしたように感じた」
Cちゃんには「自分の話を聞かせるために胸ぐらをつかんで揺さぶった」などと発言しました。
他人に責任を押し付ける自己弁護にも聞こえる発言や一部の虐待を否定するような発言もあり本当の意味での反省の態度には疑問が残りました。
濱尾容疑者が園長務めていた保育施設は2021年3月末に閉園し、通所していた児童は他の保育施設を利用しています。一方で、二本松市は県内でも多くの待機児童を抱える自治体の一つで、今後保育施設の増設などを支援していく考えです。

福島県二本松市にある認可保育所の元園長・濱尾敏子容疑者(53)
警察によると濱尾容疑者は、2020年11月、二本松市の保育所「すまいるえくぼ」で、通園する男の子の頭を殴るなど暴行を加えた疑いが持たれている。
福島県は2020年11月。濱尾容疑者による園児への暴言や体罰などの虐待を認め、保育所に対し改善命令を出していた。
濱尾容疑者の逮捕を受けて、以前 娘を園に通わせていた保護者は…
元園児の保護者:「心に傷を負ってしまったお子さんたち、園に通わせることに怯えていたお母さんたちがたくさんいたと思うと、本当に許されることではないと思います。子ども達の体も心もたくさん傷ついてしまっているので罪を償って欲しいなって思います」
警察は捜査に支障があるとして、濱尾容疑者の認否を明らかにしていない。
<虐待の発覚から逮捕までの経緯を整理>
保育所が福島県の認可を受けた直後から、二本松市や児童相談所には虐待を受けた子どもの保護者からの相談が寄せられていた。
福島県は2019年4月と10月。そして、2020年9月にも立ち入りの調査を行っていたが、濱尾容疑者による虐待の事実を確認することはできなかった。
しかし園の関係者が声を上げ、福島県が虐待を認定。
保育所に改善命令を出すとともに、警察に情報提供をした。
警察は、幼い子どもに対する悪質性や複数の余罪などを考慮し、逮捕に踏み切った。

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