「私物購入、だんだん増えた」 逮捕の元近大教授、会社社長証言

「私物購入、だんだん増えた」 逮捕の元近大教授、会社社長証言
時事通信 2021/6/10(木) 14:33配信

 近畿大から経費を詐取したとして元教授の巽信二容疑者(66)らが逮捕された事件で、領収書を偽造された大阪市内の医療機器販売会社の社長(67)が10日までに取材に応じ、医療用品取引を装った巽容疑者の私物購入を認めた上で、「最初は簡単なものだったが、だんだん増えていった」と証言した。

 大阪府警が詳しい経緯を調べている。

 巽容疑者は逮捕された同社元社員(52)と共謀し、2019年4月〜21年2月、医療用品の購入を装い、立て替え払いの事実はないのに偽造した領収書を大学に提出し、計約1780万円をだまし取った疑いが持たれている。

 近大の調査によると、同社がゴルフ用品や冷蔵庫など、巽容疑者の私物を購入するなどしていたことが判明。巽容疑者は「業者からのサービスの一環との認識だった」と釈明したという。

 同社社長は取材に対し、「07年か08年ごろ、最初は書籍の購入を頼まれた」と説明。その後、要求は次第にエスカレートしていった。

 社長は購入代金に合わせて医療用品名目の領収書などを発行し、全て帳簿で管理していたという。ただ巽容疑者らの逮捕容疑で使われたとされる偽の社印については、「全く知らなかった」と話した。

 巽容疑者が通っていた大阪市内のゴルフショップによると、同容疑者が店を訪れクラブやボールを注文し、業者が後から代金を支払うことが複数回あったという。 

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