少女に横浜の児童相談所の職員がわいせつ容疑で逮捕 苦悩深める関係者「啓発続けるしか」

少女に横浜の児童相談所の職員がわいせつ容疑で逮捕 苦悩深める関係者「啓発続けるしか」
カナロコ by 神奈川新聞 2021/6/11(金) 11:47配信

 横浜市中央児童相談所の職員2人が一時保護所を退所した少女に性的行為をしたとして県警に逮捕され、関係者が苦悩を深めている。

 職員は入所児童との個人情報の交換や保護所外での交流を禁じられていたが、逮捕された2人はこの規則を破っていた。

 ルールを守らないケースへの備えは容易でなく、再発防止策の検討を進める同児相も「職員への啓発をこつこつ続けるしかない」と話す。

 一時保護は児童福祉法に基づく措置で、親の虐待や育児不安などで保護が必要な子どもたちを一時保護所などに短期間入所させる制度。

 同児相によると、保護された児童は原則、24時間所内で生活する。学習支援や生活指導のほか、必要に応じて心理的なケアなどの支援も受ける。

 同性の職員1人が担当に付くが、自由時間やグループ活動などでは異性の職員と交流する機会もある。

 入所児童の支援に当たる職員が一番気を配るのが、特定の児童を特別視しないことという。感情移入してしまう関係性はその子の支援でプラスにならないばかりか、施設の運営上も支障があるためだ。

 「保護所の職員は児童に深入りしてはいけないが、ドライ過ぎても関係が築けない」と語るのは同児相の副所長。付かず離れずの距離感を保つよう研修などで職員に再三指導し、職員間でも日々の接し方で気になった点があれば、互いに注意し合う仕組みを導入している。

 児童との個人情報の交換や所外での面会は禁じ、街中で会ってもあいさつ程度にとどめるよう求めている。

児童相談所に一時保護されていた中高生にわいせつな行為をしたとして、職員の男2人が逮捕されました。
26日、逮捕された大野正人容疑者(27)と八木下海斗容疑者(23)。警察によりますと、神奈川県横浜市の児童相談所に勤務する2人は、その児童相談所に通っていた女子中学生と女子高校生に対し、それぞれホテルでわいせつな行為をした疑いがもたれています。
子供を守るはずの職員が起こしたとみられる事件。26日午後、横浜市こども青少年局は会見を開き、謝罪しました。
横浜市こども青少年局 総務課長
「市民の皆様の信頼を裏切る事態となり、誠に申し訳ございませんでした」
児童相談所で同僚だった大野容疑者と八木下容疑者。
横浜市こども青少年局 担当者
「仕事に対しては、両名とも真摯にまじめに対応していました」
しかし…
横浜市こども青少年局 担当者
「(大野容疑者と八木下容疑者は)SNSを通じて、児童相談所の所外で会っていたと」
警察によりますと、大野容疑者は2020年夏、児童相談所に一時保護されていた16歳の女子高校生に連絡先を渡し、SNSで連絡をとっていたといいます。その後、2020年10月、横浜市内のホテルに誘い、わいせつな行為をしたということです。
そして、八木下容疑者は夏頃から、一時保護されていた14歳の女子中学生とSNSで連絡をとるように…。2021年4月、横浜市内のホテルでわいせつな行為をしていたといいます。
「2人きりで相談するためにホテルへ行こう」などと、誘っていたという大野容疑者と八木下容疑者。
横浜市こども青少年局 担当者
「個人情報を児童に教えないというルールはあったんですけど、SNSでこういったことを禁止しているというような明確なものが現時点でなかった」
児童相談所の関係者は、八木下容疑者について…
児童相談所の関係者
「(八木下容疑者は)良くも悪くも子供との距離感が近いかなと。あ、やったかという感じ」
大野容疑者については…
児童相談所の関係者
「(大野容疑者は)まさかって感じですね。奥さんもお子さんもいて、そうかっていう感じですね」
被害を受けた2人の女子生徒は、「関係を壊したくなかった」「児童相談所の職員から変なことはされないと思った」と話していて、大野容疑者と八木下容疑者は容疑を認めているということです。

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