レイプを冗談の種にした教師を告発の女子生徒、治安妨害容疑で聴取 マレーシア
AFP=時事 2021/8/7(土) 13:05配信
【AFP=時事】マレーシアで6日、授業中にレイプを冗談の種にした教師を非難してオンラインキャンペーンを立ち上げていた女子生徒が、「治安妨害」容疑で警察の取り調べを受けた。
アイン・フスニザ・サイフル・ニザム(Ain Husniza Saiful Nizam)さん(17)は今年4月、教師が授業中に未成年者を性的虐待から守る法律があると説明し、レイプをしたい男子生徒は18歳以上の女性を狙うようにと冗談めかして話したことにショックを受けたと動画共有アプリ「ティックトック(TikTok)」で告発。動画の再生回数は190万回を超えている。
市民団体によると、マレーシアの学校では身体的なハラスメントや言葉の暴力が問題となっている。アインさんのティックトック動画に触発され、何千人もの生徒たちが、学校で受けた嫌がらせの体験をネットで告白した。大きな反響を呼んだことに刺激されたアインさんは、オンラインキャンペーン「#MakeSchoolASaferPlace(学校を安全な場所にしよう)」を立ち上げた。
キャンペーンは大規模なものになり、警察も捜査に乗り出したが、地元メディアが今週報じたところによると、打ち切りになった。
問題の教師は別の学校に異動になったが、アインさんと両親を相手取り、100万リンギット(約2600万円)の損害賠償を求める訴えを起こした。
アインさんは6日、首都クアラルンプール近郊の警察署前で、「すごく悲しくてつらい」と語った。「中傷するつもりはない。特定の教師や政党の体面を傷つけるつもりもない。ただ、学校が安全な場であることを望んでいるだけ」と続けた。
アインさんの弁護人によると、警察は「治安妨害を引き起こすことを意図した故意の侮辱」容疑で捜査を行っており、有罪になれば、2年以下の禁錮または罰金、もしくはその両方を科される可能性がある。【翻訳編集】 AFPBB News