パワハラ関与教員、月内に転勤 北海道方針、看護学院問題で
毎日新聞 2021/11/19(金) 10:02配信
北海道江差町の道立江差高等看護学院の学生らが教員からパワーハラスメントを受けたと訴えている問題で、管轄する道がパワハラに関与した教員について、今月中にも勤務先を変更する方針であることが関係者への取材で判明した。対象となるのは副学院長ら少なくとも4人。正式な異動となるかは未定だが、勤務先は江差保健所などで調整を進めている。
同学院でのパワハラを巡っては先月、道が設置した第三者調査委員会が、2015〜20年度にあった教員の行為34件をパワハラと認定した。被害学生の保護者らでつくる「江差高等看護学院の正常化を求める父母の会」は教員の懲戒免職や異動などを強く要求。函館弁護士会(平井喜一会長)は、積極的な人事権の行使などで学院の組織改革を進めるよう道に求める会長声明を出している。
道保健福祉部の担当者は毎日新聞の取材に「まだ正式に決まっていない」としながらも、懲戒処分については審査の手続きがあり、決定するまで長期に及ぶ可能性もあることから、「学生の教育環境を最優先に考慮し、まず(パワハラに関与した)教員を学院外で勤務させることで調整している」と話した。【真貝恒平】