近大医学部元教授を追送検 新たに200万円詐取疑い
産経新聞 2022/2/10(木) 11:50配信
長年にわたり大阪府内の司法解剖を担ってきた近畿大医学部法医学教室の元主任教授、巽信二被告(67)=懲戒解雇=が、近大や大阪府警から経費などを詐取したとされる事件で、府警捜査2課は10日、府警から遺体解剖の検査料約200万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で巽被告と元講師の西尾斉被告(66)=同=を追送検した。一連の捜査は終結し、巽被告の立件総額は計約1億200万円に上った。
追送検容疑は平成27年5月〜昨年3月、犯罪性が低い場合でも死因を明らかにするために実施する「調査法解剖」など26件について、実際は一部検査をしていないのに実施したように偽った報告書を作成し、府警から検査料約200万円をだまし取ったとしている。府警は2人の認否を明らかにしていない。
巽被告は昨年6月以降、近大から経費計約4900万円、府警から司法解剖の検査費約5100万を詐取したとする4つの詐欺事件で起訴された。昨年10月の初公判では、近大からの詐取は認めた一方、府警から検査料をだまし取ったとする起訴内容については無罪を主張していた。