大学受験の「調査書」誤記載 米沢興譲館高、生徒11人分

大学受験の「調査書」誤記載 米沢興譲館高、生徒11人分
山形新聞 2022/3/9(水) 8:43配信

 県教育委員会は8日、米沢興譲館高(曽根伸之校長)が大学受験に使用する「調査書」の一部で生徒の成績などを誤って記載し、大学側に送付していたと発表した。誤記載は同校3年生11人分で、21大学・26学部に出願したが、このうち私立の11大学・14学部は合否判定に影響がないことを確認したという。国公立の10大学・12学部についても調査書の活用方法などから大きな影響はないと説明している。

 県教委と同校によると、同校担当教員が昨年12月、校内のパソコンで「英語」1科目分の成績を入力する際に、1〜2学期を通した「学年末」の5段階評定の数値を入力すべきところ、2学期分のみのデータをコピーして貼り付けて処理した。3年生194人分を同様にコピー処理したが、学年末と2学期分とが同じ評定だった183人分は結果的に誤記載とならず、評定が違った11人分で誤りが生じた。

 担当教員は複数で当たる作業マニュアルに従わず、単純作業だとして1人で実施。確認作業は2学期分データと照らし合わせて行ったため、ミスに気付かなかったという。卒業時の成績票を配布した今月1日、生徒の1人が「英語の評定に誤りがあるのではないか」と指摘、ミスが発覚した。

 県教委の菅間裕晃教育長は8日、県議会の議会運営委員会でミスを報告した。菅間教育長は、調査書は高校3年間の約40科目に「5〜1」の評定を記載するとし、誤記載のあった調査書は評定を直接点数化しない一般入試で活用されるなど「大きな影響はないと判断している」と述べた。他の県立高はマニュアル通りの作業だったことを確認済みだとした上で「生徒の進路を左右しかねない重大な誤り。深くおわびを申し上げる」と陳謝した。

校長謝罪「複数での作業徹底」

 米沢興譲館高の曽根伸之校長は同日、米沢市の同校で会見を開き「全教職員で重く受け止め、二度と同じようなミスが生じないよう複数での作業を徹底する。不安な気持ちになった生徒の皆さんには本当に申し訳ない」と謝罪した。

 誤記載があった生徒と保護者の自宅を関係職員が訪問したほか、全校生徒と保護者には同日、一斉メールで説明し謝罪した。再発防止策としてマニュアルに則った作業と複数での確認、点検の徹底を挙げた。

 ミスが発生したのは昨年12月初〜中旬ごろ。本来複数で行うべき作業を「自分のパソコンでできる作業」として、担当教員が校内で1人で行った。11人分の調査書のミスはいずれも、5段階で本来よりも1段階低く記載していた。私大からは合否に影響がないことを確認したが、国公立大からは明確な回答を得られなかった。

 曽根校長は全体で約40科目ある中、1科目の1段階のずれは「合否に大きな影響を与えることはないと考えるが、断定的なことは申し上げられない」と苦しい表情で語った。

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