系列校は去年から休校・・・“ずさん運営”の和歌山南陵高校 保護者から不安の声

系列校は去年から休校・・・“ずさん運営”の和歌山南陵高校 保護者から不安の声
ABCニュース 2022/6/3(金) 16:46配信

 ずさんな運営が問題になっている私立・和歌山南陵高校。同じ法人が運営していた静岡県の高校でも、経営難で休校していることが判明しました。問題の渦中にいる理事長に緊急取材しました。

 教職員への給与未払いに、学生寮のガス停止、朝食は菓子パン1個・・・。次々とずさんな運営の実態が、明らかとなった私立「和歌山南陵高校」。

 番組が入手したのは6月1日、学校法人の代表を務める小野理事長が教職員に送った「ご連絡」と題した1通の文書です。

 「給与の支払いができなかったことにつきましても、大変申し訳なく思っております。5月末にお支払いすべき皆様の給与については、6月10日までにお支払いをいたします」。

 5月末に振り込まれるはずだった5月分の給与は、学校運営を引き継ぐはずだった法人から寄付が行われず、支払えなかったと回答。一方で、現時点では別の法人と交渉がまとまっていると説明し、6月10日までに受ける予定の寄付金で、教職員への給与を振り込むということです。

 3日朝、理事長の自宅を直撃すると・・・。

(家の中にいた女性)「(Q.ABCテレビですが、お話伺えないかと思いまして)何の話ですか?」「(Q.和歌山南陵学園についてお話を伺いたくて)こちらは個人の自宅なので、そのような用件をお話しすることはできません。お帰りください。いま警察に電話中です」。

 理事長について近隣住民に話を聞くとー。

 (近隣住民)「(小野理事長と)会っても、頭を下げるだけで話は全然したことない。(Q.理事長をいつ見かけた?)きのう見た、犬の散歩」。

 3月以降、学校には姿を見せていませんが、普通の生活は送っているようです。

 学校経営をめぐっては、系列校でも異変が起きていました。和歌山南陵高校と同じ学校法人が運営する、静岡県の高校が休校していたことがわかりました。

 この高校は、3年前から入学する生徒が大幅に減り、経済的に学校の運営が成り立たないとして、生徒の募集を停止しています。

 ここでも和歌山と同様、事業の引き継ぎ先を新たに探していたそうですが、結局見つからず、去年休校することに。

 また、この高校でも多くの生徒が寮で生活していました。寮で食べられていた料理の写真を見ると、焼き魚一切れに、ポテトと野菜が少し。食べ盛りの高校生が満足するような食事とは思えません。

 当時、運動部の生徒がボランティアでよく訪れていた保育園の園長はこう話します

 (保育園の園長)「『おにぎりだけの日もある』と聞いたことある。ある程度業者も入っていたけど、ちょっと滞っていたという話を聞いたことがある」。

 一方で、同じ法人が運営していた高校が休校している事実について、和歌山南陵高校の生徒の保護者からは不安の声が上がりました。

 (保護者)「同じ経営状態にはしてほしくないが、今の状態がどこまでもつのか、先が見えない状態がまず不安。子どもたちにも不安は隠しきれないところがあると思うので、子どもたちをどうするべきかをもっと考えていただきたい。理想はもちろん学校は続けてほしい」。

 こうした事態に、監督官庁の末松信介文科大臣はー。

 (末松文科大臣)「学校法人南陵学園におきましては、法人運営に混乱を生じていることは、もう明らかでございます。大変遺憾なことであります」。

 末松大臣は、和歌山県や静岡県と情報共有し、「必要な指導助言を行っていきたい」と話しました。

菊川南陵高校をめぐる補助金の不正流用疑惑で、不正を告発した校長が解雇されることがわかりました。
菊川南陵高校をめぐっては学園長ら夫妻が、学校運営のための補助金を夫妻が経営する会社に不正に流用したとして先月、後藤雅典校長が刑事告発していました。
後藤校長によりますときのう、学校の事務職員から「解雇通知を投函する」と電話があったということです。
学校関係者によりますと、18日に評議員会と理事会が開かれ、内部資料を持ち出すなどの行為により学校の信用を失墜させたとして、後藤校長の解雇が決議されたということです。

菊川南陵高(菊川市)の後藤雅典校長は11日、同校を運営する学校法人南陵学園(同)の理事長と学園長が静岡県の補助金約1900万円を不正に流用したとして、背任と補助金適正化法違反容疑の告発状を県警に提出した。
 関係者によると、2人は2017年、私立学校の運営などに関する県の補助金約1900万円を学園の口座から引き出し、2人が経営する焼津市の産業廃棄物処理会社の口座に振り込んだとされる。学園の理事会などの承認は得ていないという。後藤校長は取材に対し「学校を守るため、職員を代表して校長の私がやらなければならない」と話した。
 ■「確認した上で必要な対応」 県私学振興課
 県私学振興課によると、菊川南陵高には2017年度、人件費や教育研究費などに充てるための私立学校経常費補助金約9千万円を年4回に分けて支出し、12月には1930万円を入金した。毎年8〜11月に各校を訪ねて補助金の適切な執行を調査しているが、同校を調査した際に不正は確認できなかったという。同課は「告発状を確認した上で必要な対応をとる。所管庁として生徒に影響がないように学校管理者を指導する」と話した。

校内に産廃営業所 補助金流用告発の校長会見 静岡
@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 2018/10/12(金) 8:21配信

 菊川南陵高(菊川市)を運営する学校法人南陵学園の理事長と学園長が県の補助金約1900万円を不正流用したとされる問題で、2人を背任容疑で県警に告発した後藤雅典校長が11日、静岡県庁で記者会見し、2人が経営する産業廃棄物処理会社(焼津市)が同校の事務室の一画に営業所を構えていることを明らかにした。
 後藤校長によると、2016年6月ごろに突然、事務室に机などが搬入され、産廃処理会社の職員が常勤するようになったという。同社ホームページでは「菊川営業所」の所在地が学校と同じ住所になっている。後藤校長は「学校法人を私物化する極めて異常な事態」と批判した。
 産廃処理会社は取材に「担当者が不在でコメントできない」、学園側も「理事長や学園長と連絡が取れない」とした。
 県私学振興課は「目的や活動内容など実態を把握した上で、学校運営に支障を来していれば何らかの対策を講じる」と話した。
 告発状によると、16年1月以降、計2億円超が学園の口座から引き出され、同社に貸し付けられていた。うち約2800万円は未返済という。2人は夫婦で、妻が理事長、夫が学園長を務める。

 ■朝から全校集会 学校関係者動揺
 菊川南陵高(菊川市河東)の後藤雅典校長が11日、運営する学校法人の学園長らを告発した。突然の出来事に同校は朝から全校集会を開いて生徒に状況を説明し、授業は中止。一方、複数の学校関係者は運営法人と現場の関係のゆがみを吐露した。
 関係者らによると、7年ほど前に前身の国際開洋学園が多額の負債を抱え、閉校が取りざたされた際、現学園長らは存続のために資金援助をし、運営を引き継いだという。学園長らは特にスポーツを通じた指導を強化し、一時は入学者が100人を超えるなど手腕に評価を得ていた。
 一方で、自身の会社の社員を校内で働かせるなどしていた。学校関係者は「混同では、と疑問を抱いていた」と言う。別の関係者は「教職員への指導が厳しく、短期間で辞めてしまう人も多かった」と話した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする