沼田小の理科実験中 引火事故 検察は元教員に禁錮3年を求刑「極めて杜撰」
群馬テレビ 2023/6/30(金) 20:52配信
去年6月、群馬県沼田市の沼田小学校で理科の実験中、メタノールが引火し児童3人がやけどを負った事故で、業務上過失傷害の罪に問われている元男性教員の論告求刑公判が30日に開かれ、検察側は、禁錮3年を求刑しました。
業務上過失傷害の罪に問われているのは、沼田小学校の元教員・高橋明弘被告(62)です。起訴状などによりますと、高橋被告は去年6月、ヨウ素液に脱色した葉を浸してデンプンがあるか確かめる実験中、脱色の薬品となるエタノールを使用するべきところ、燃料用のメタノールを使用しました。
また、引火性が強いため湯せんで温めるべきところをビーカーに入れコンロで直接加熱したものです。その後、ビーカーにメタノールをつぎ足した際に引火し、児童3人にやけどを負わせた罪に問われています。
検察側は論告で、高橋被告が正しい実験方法と異なることを認識した上で、決められた実験の方法を逸脱し危険性の高いメタノールを加熱したことは極めて杜撰で児童の安全を顧みない独善的なものだと指摘し、禁錮3年を求刑しました。
一方、弁護側は、既に一定の社会的制裁を受けていることや真摯に反省していることなどを主張し執行猶予付きの判決を求めました。
判決は7月31日に言い渡されます。