京都大で論文不正「見栄えよくするため」 元特定研究員が画像データ捏造
京都新聞 2022/6/24(金) 18:54配信
京都大は24日、理学研究科の元特定研究員が著者である植物に関する5本の論文で、画像データの捏造(ねつぞう)や改ざんの不正があったと発表した。京大は論文の撤回を勧告し、処分を検討している。
不正認定されたのは、リアンウエイ・パン元研究員(43)。論文は、シロイヌナズナの葉緑体に存在するタンパク質などを解析した内容で、2008〜12年に国際科学誌に発表された。実験データを示す計11点の図で、コントラストや位置を加工したり、別の画像を挿入したりしていた。
京大によると、いずれの不正も元研究員が単独で行っており、論文全体の結論に影響はなかった。元研究員は「図の見栄えをよくするためだった」などと説明している。確認を怠ったとして責任著者の鹿内利治教授(62)についても処分を検討するという。