「諮問事項に含まれていなかった」第三者委員会“いじめ認定”も“心中”との因果関係は調べず 仙台・母娘心中事件

「諮問事項に含まれていなかった」第三者委員会“いじめ認定”も“心中”との因果関係は調べず 仙台・母娘心中事件
tbc東北放送 2023/3/15(水) 17:38配信

2018年に仙台市泉区で母親が小学2年生の長女と心中したとされる事件で第三者委員会は、「学校がいじめへの対応を怠り児童と保護者の不安を強めた」とする調査結果をまとめました。一方、心中との因果関係は、「諮問されていない」として言及しませんでした。

仙台市いじめ問題専門委員会の小野純一郎委員長は15日、福田洋之教育長に答申書を手渡しました。

この問題は、2018年11月、仙台市泉区で母親が小学2年生の長女と心中したとされることについて、遺族である父親が「学校で起きた長女へのいじめが原因になった」と訴えているものです。

答申では、「いじめに該当する出来事を確認しながら曖昧にしていた」「学校が対応を怠り児童と保護者の不安を強めた」などと学校側の不手際を指摘。いじめ対策担当教諭を中心に組織的な対応が重要などとする再発防止策を提言しています。

一方で、遺族が求めてきたいじめと心中との因果関係には触れませんでした。

仙台市いじめ問題専門委員会委員長 小野純一郎弁護士:
「(心中との因果関係は)今回の諮問でも諮問事項に含まれていませんでしたので、委員会としては諮問に答える任務が課せられていますので、それ以外の部分は議論できなかった」

死亡した児童の父親:
「納得していない部分が非常に多い。最初から触れないで議論しようという動きで調査していた。死亡事案にいじめが起因したと私は考えています」

専門委員会は去年12月にも「いじめ重大事態にあたる」との調査結果をまとめていますが、その後、仙台市教委から再び諮問があり、事実関係の調査や再発防止策の検討を進めていました。今後は、遺族が郡仙台市長に対し再調査を求めるかどうかが焦点となります。

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