「誠心誠意問題に向き合って」 大阪・泉南市中1自殺で市権利条例委が市教委に注文
産経新聞 2023/3/20(月) 21:26配信
大阪府泉南市立中学1年の松波翔さん=当時(13)=の自殺から1年を迎えたことを受け、市の第三者機関が20日、市教委と翔さんが通学していた中学校に「亡くなった子どもに、誠心誠意をもって向き合って下さい」などとする文書を作成し、提出した。
第三者機関は、泉南市子どもの権利条例委員会。同条例に基づき、子供の権利を守る活動に関する市の取り組みを検証する。
翔さんは昨年3月19日、自宅近くで自殺しているのが発見された。小学校時代からいじめや教師との関係に悩み、中学入学後も同級生から陰口を受けるなどし不登校が続いていた。
自殺を受け、市教委は国が指針で定めた基本調査を実施しようとしたものの、遺族との信頼関係が築けず、十分な調査が実施されなかった。今年1月に市長直轄の第三者委員会が設置され、問題の調査を始めている。
子どもの権利条例委員会は、第三者委で調査が始まったことを理由に市教委が問題に取り組んでいないとして「おとなの勝手な都合や建前にすり替えるに等しい」と批判した。
文書を受け、市教委の担当者は「亡くなって1年、重く受け止めている。悩んでいる子供たちを支えていくため取り組んでいきたい」と話した。
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