いじめで不登校になった15歳少女の『5か月間』取材…少女は学校に行きたい「卒業式くらいは心配なく過ごさせて」教育委員会に直接訴えた思い

いじめで不登校になった15歳少女の『5か月間』取材…少女は学校に行きたい「卒業式くらいは心配なく過ごさせて」教育委員会に直接訴えた思い
MBSニュース 2023/6/5(月) 12:01配信

 いじめが原因で不登校となった15歳の少女の中学生活最後の5か月間を取材しました。彼女は「卒業式だけでも出席したい」と、泣き寝入りせずに孤独と闘うことを決意しました。同じように苦しんでいる人の励みになればと取材に応じてくれました。

「学校の土地に入ること自体が嫌」登校時間になっても動けず…
 去年のクリスマス。15歳の誕生日を迎えた大阪府高槻市に住む中学3年の少女。家族の前では笑顔を見せますが、いじめが原因で学校に通うことができていません。

 (少女)
 「学校の土地に入ること自体が嫌やった感じですね。学校自体に拒否感を覚えるし、先生も嫌やし、全部嫌、みたいな」

 いじめが始まったのは小学5年のときでした。幼い頃から正義感が強く、いじめを見かけると友達をかばうこともあったといいます。しかし、徐々に彼女自身が集団でいじめられるようになり、学校に行けなくなったのです。

 (母 麻衣子さん(46))
 「嗚咽。なんて言ったらいいんでしょう、過呼吸のようなそんな感じで、ランドセルを準備しながら泣き崩れていて。学校に行ったほうがいいと私も思っていたんですけど、その姿を見て、もう行かなくていい、って」

 少女は地元の公立中学校に進学。小学校時代にいじめた男子生徒とクラスが別々になったため、中学では通えるようになりました。ところが、同じ生徒から登下校中にからかわれるように。はじめは我慢していましたが、教員のいる場でも「殴りたい」「殺したい」と言われ、去年11月に再び不登校となりました。

 (少女)
 「吐きそうになったりとか嫌悪感とか。いろんなマイナスな気持ちがいろいろ出てくる感じ」

 今年1月、冬休みが明けた日。弟が学校へ行く準備を進めますが、動くことができません。このころから体調を崩すことが多くなり、医師からはいじめによる適応障害と診断されました。

 (母 麻衣子さん)
 「被害者の被害はずっと続きます。学校に行けない、精神的に不安定になる、受験にも差し障ってくるでしょう。人間関係も絶たれますからね。本当は被害者が守られなければいけないですけど、誰も守ってくれないですからね」

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