8600万円だまし取った近大医学部元教授に懲役5年判決 司法解剖で水増し請求、大学から経費詐取

8600万円だまし取った近大医学部元教授に懲役5年判決 司法解剖で水増し請求、大学から経費詐取 大阪地裁「信頼ある立場を利用した悪質かつ巧妙な犯行」
ABCニュース 2023/6/14(水) 15:04配信

 大学や大阪府警からあわせて8600万円あまりをだまし取ったとして詐欺などの罪に問われている近畿大学医学部の元教授に、大阪地裁は懲役5年の判決を言い渡しました。

 近畿大学医学部・法医学教室の元主任教授・巽信二被告(68)は2015年から2021年にかけ、医療用品の購入を装い大学から経費として4900万円あまりをだまし取った罪や、大阪府警に司法解剖の検査料を水増し請求して、およそ3700万円をだまし取った詐欺などの罪に問われています。

 これまでの裁判で巽被告は、大学からの経費の詐取については起訴内容を認める一方、大阪府警への水増し請求については、「やっていません」と無罪を主張していました。

 一方検察は、「解剖や検査に対する信頼を裏切り続けた結果は重大」であるとして懲役7年を求刑していました。

 14日の判決で大阪地裁は、「法医学教室の最高権威者として主導的な立場にあった被告の関与なしに不正請求は出来ない」として、大阪府警への水増し請求の関与について認定し「信頼ある立場を利用した悪質かつ巧妙な犯行で、被害額も大きく結果は重大」であるとして、巽被告に対し、懲役5年を言い渡しました。

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